「バグる」とは?
「バグる」とはコンピュータなどのプログラムが誤動作をおこすことです。バグるは「バグ(bug)」を動詞化した言葉で、「バグが発生すること」をさします。
ソフトウェアやハードウェアなどのプログラムが仕様書にない動作や処理をしていまい、不具合を生じる現象を「バグる」といいます。
プログラミングなどの欠陥、故障という意の「バグ(bug)」の語源は「恐怖の種」で、これは昆虫やウイルスを意味します。
バグるの種類
コンピューター用語として知られている「バグる」ですが、不具合を生じるという意味から転じて、他の物事にも用いられています。以下に種類ごとに詳しく紹介します。
コンピューターがバグる
「コンピューターがバグる」は、「バグる」の最も基本的な用法です。ちょっとしたバグによって、正常な処理が行われず、パソコンがフリーズしたりすることもあります。
また、プログラム中の原因を虫にたとえて「バグ」と呼び、「バグを潰す」「バグのすみか」などと表現することもあります。ちなみにバグを治したものは、バグフィクス版といいます。
ゲームがバグる
昨今はオンラインアップデートによる購入後のバグ修正が可能になったため、以前ほど聞かれなくなりましたが、昔は「ゲームがバグる」ことも多くありました。
画面がバグって止まってしまったり、キャラクターが変な動きをしたり、グラフィックがおかしくなったり…。さらにはセーブデータが消えてしまい、何十時間分もの汗と苦労の結晶が、一瞬で水の泡となったなどということも、少なくありませんでした。
「ゲーム」もひとつのプログラムであるため、「ゲームがバグる」という用法は、基本的に前述の「コンピューターがバグる」と変わりません。ただしゲームの場合、必ずしもプログラミングの欠陥によって不具合が生じているとは限りません。
とくにファミリーコンピューターやスーパーファミコンといった比較的古いハード機では、カートリッジの汚れやソフトの差し込み方などによっても、一時的に不具合が生じる場合があります。
頭がバグる
「バグる」の誤作動という意味から転じて、脳が混乱して意味不明な言葉を放ったり、妙な行動をしてしまうことも「バグる」表すことがあります。
たとえば、卵を割るときに中身をゴミ箱に捨てて、殻をボールに入れてしまうなど、頭ではわかっているはずなのに違うことをしてしまう時に「頭がバグる」「脳がバグる」と表現します。
また耳や目などの感覚器官がおかしい場合にも、「耳(目)がバグっている」と表したりもします。
「バグる」の使い方
「バグる」は現在形ですが、日常会話のなかでは過去形や現在進行系で用いられるのがほとんどです。
【例文】
- コンピューターがバグって動かなくなってしまった。
- このアプリはバグると落ちる。
- ゲームがバグって、次の画面に進めない。
- 好きな人に話しかけられ、頭がバグって変な返答をしてしまった。
- 山椒を食べたら、舌が痺れて味覚がバグった。
- 電車の中にバグったヤツがいた。
ばぐる:東北語
バグると同音語で、津軽などの東北地方や北海道の方言として、「ばぐる(ばくる)」という言葉があります。
「交換する」という意味をもち、東北の広範囲で使われています。「博労(ばくろう/牛や馬を農家から買い取り、売ったり交換したりする生業の人)」が語源とされています。
使い方
- あんたと私の野菜とばぐろう。
- そのお菓子とこのお菓子をばぐりっこしよう。
- 私の席とばぐってくれませんか?