「首ったけ」とは?意味や使い方をご紹介

最近はあまり使われませんが、大好きで夢中になっていることを「首ったけ」といいます。この言葉の語源は首の丈と言われています。なぜ首の丈が夢中になるのか、気になりませんか?今回は「首ったけ」の意味や由来、類義語などを紹介します。

目次

  1. 「首ったけ」とは?
  2. 「首ったけ」の由来
  3. 「首ったけ」の使い方
  4. 「首ったけ」の類義語

「首ったけ」とは?

「首ったけ」には2つの意味があります。

  1. 意中の異性に対して深くほれ込むこと
  2. 何かに夢中になること

1の場合は、恋愛感情を抱いている相手にぞっこんになることです。思いをかけている人にメロメロになり、夢中になっている様子を表します。

2の場合は、恋愛とは関係なく、才能や人徳などに魅力を感じて入れ込むことです。人以外では趣味やアクティビティなどにも使われます。熱中してハマっている、夢中になって取り組んでいるという意味です。

「首ったけ」の由来

「首ったけ」は百人一首に由来するとか、首輪をはめられている様子を表しているともいわれます。しかし、そのどちらでもないようです。

いったん入り込むとなかなか抜け出せない状況のたとえとして「泥沼」という言葉が使われることがありますね。底なし沼などは一度入ってしまうと簡単には抜け出せず、どんどん体が沼の中に沈んでいきます。そのように悪い状況から抜けられないことを「泥沼化」、「沼る」などといいます。

「首ったけ」は首の丈、つまり足元から首までの高さに由来します。「首ったけ」も「泥沼」と同じようなもので、首の高さまでのめり込み、抜け出せない様子のたとえです。

ただし、「泥沼」が悪い状況であるのに対し、「首ったけ」は悪い状況を表すわけではありません。あくまでも熱の入れ具合を表現する言葉です。

「首ったけ」の使い方

「首ったけ」は会話文で使われるよりも、タイトルや歌詞に使われることが多い言葉です。漫画『彼女に首ったけ』や映画『メリーに首ったけ』、J-POP『あなたに首ったけ』など、挙げればキリがありません。

例文

  • 後輩は初めてできた彼女に首ったけだ。デレデレしていて見れたもんじゃない。
  • あなたの書いた企画書は会議で評判でしたよ。社長はあなたに首ったけで役員にしてもいいとまで言ってましたよ。
  • 部長はゴルフに首ったけになった様で、毎週ゴルフ三昧だ。

「首ったけ」の類義語

とりこになる

「とりこになる」とは何かに夢中になってしまい、そのことから心が離れなくなった状態です。「とりこ」は漢字で「虜」と書き、捕虜のことを指します。

捕虜は敵につかまってしまい、身動きができない人です。捕虜のようにとらわれてしまい、離れられないことを「とりこになる」といいます。

心を奪われる

「心を奪われる」とは何かにすっかり魅了されてしまい、夢中になっている状態です。心がとらわれてしまい、引き離して別のことに注意を向けられないことを表します。異性にほれ込んでいることにも、芸術作品に引き付けられていることにも使われます。

骨抜き

「骨抜き」は肝心なところが台無しになるという意味ですが、恋愛においては、完全に魅了されきってしまい、破棄や気概がなくなった状態を指します。デレデレと鼻の下を伸ばしている様子やのろけている様子が「骨抜き」の状態です。

恋の奴

「恋の奴(やっこ)」には2つの意味があります。

1つ目は擬人化された恋のことです。「奴」は三人称で、あの人やあいつなどと同じような言葉です。不幸になることを疫病神がやってきたといいますが、それと同じように恋に陥ることを恋の奴がやってきたなどといいます。

2つ目の意味は恋の奴隷です。「奴」には奴隷や召使という意味もあります。奴隷は自分の意志とは無関係に主人に仕えています。また、たいていは主人から逃げることはできません。

恋も同じように、自分の意志とは関係なく落ちてしまい、そして簡単には逃げられません。このように、恋にとらわれていることを「恋の奴」といいます。


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