「憔悴」の読み方と意味
「憔悴」とは「しょうすい」と読み、(病気や心配ごとなどで)やつれおとろえることという意味を持ちます。「憔」にはやつれるという意味があり、「悴」にはやつれる、やせおとろえる、しぼむ、かじかむ、などの意味と同時にむすこ、せがれという意味もあります。かじかむとはあまりなじみがない言葉ですが、手などが寒さのためにこごえて、自由に動かなくなるという意味を持っています。
「憔悴」は「憔」も「悴」も似たような意味を持ち、身も心もひどく疲れ切っている状態という意味を強調しているのがわかります。
「憔悴」の類語
ここでは、「憔悴」の類語をご紹介していきます。
- 「疲れ果てる」すっかり疲れてしまうという意味を持っています。
- 「衰弱」これは衰えて、弱るようすという意味です。
- 「精根尽きる」物事を成し遂げようとする気力、体力がなくなるという意味で何か物事を行った際、行った後などに使われます。「精魂」は読み方は同じで似ていますがたましいや精神のことを意味し、「精根」とは違います。
- 「燃え尽きる」これは火災でなにも残らず焼けてなくなること、という意味もありますが転じて精神的な疲れが重なり、元気がなくなってしまうことという意味もあります。
- 「疲労困憊」これはひどく疲れて苦しむことという意味があります。「困憊」には困って疲れきることという意味があります。
- 「ぼろ雑巾のよう」これはひどく疲れ切って力を発揮できなくなることという意味がありますが、踏みにじられたりしてぼろぼろになった様を「ぼろ雑巾のよう」と表現したりもします。
類語には体だけ、もしくは心だけが疲れ切っているという意味に使われる言葉もありますが「憔悴」は心身ともに疲れ切っている様を表します。
「憔悴」が使われている四字熟語
- 「悲傷憔悴(ひしょうしょうすい」これはひどく悲しんで苦しみやつれることという意味があります。「悲傷」は深く悲しみ、心を痛めるという意味を持っています。
- 「枯槁憔悴(ここうしょうすい」これはやせ衰え、やつれることという意味があります。「枯槁」には草木が枯れることという意味があります。
「憔悴」の使い方
ここでは「憔悴」の使い方を例文として紹介していきます。
- 彼は誰が見ても明らかに憔悴していた。
- 何かが彼を憔悴させている。
- 憔悴しきった顔で彼は現れた。
- 彼女は自分の憔悴を隠して彼に会った。
- 憔悴の色が目立つ
というように「憔悴していた(する)」という使い方や「憔悴を隠した」のように使ったりもします。一般的に多い使われ方としては、「憔悴しきった顔」や「憔悴した」などです。「憔悴」とはただの疲労などに使う言葉ではなく、誰がみても心と体が疲れ切っているような状態に使われます。100Mを走り切って憔悴した、のようには使われません。
「憔悴」は英語で「grow haggard」といった表現があり、「憔悴した顔」は「a haggard look」というようになります。
「憔悴」のまとめ
「憔悴」の意味や類語、使われてる四字熟語や使い方を紹介してきましたが、ご参考になりましたでしょうか。疲労を表現するときには、比較的よく使われる言葉のひとつではないでしょうか。使いやすい言葉ですが、似ている意味の言葉が多いので気を付けて適切に使用していきたいですね。