ずぼらの意味と使い方
ずぼらとは、なすべきことをせずだらしなく、きちんとしていないこと、またそのさまを意味します。
例:
- あの人はずぼらな人だから仕事を任せられない
- あの人は悪い人ではないのだけれどずぼらで困ってしまう
- 私は几帳面な性格をしているのでずぼらな人をみるとイライラしてしまう
ずぼらの語源
近世の上方の方言
ずぼらは、近世の上方の方言の「ずんべらぼん」や「ずんぼらぼん」など、でこぼこや突出した部分がなく、「つるつるなさま」や「のっぺりしたさま」を表現した言葉が語源の1つと言われています。
またこれらの言葉は、大坂堂島で米相場がずるずる下がったことを言う際に生まれた言葉だと言われています。
「ぼら」には、方言で「身体が大きい割に気が利かない」や「馬鹿者」という意味で使う地方があります。さらに、「ずぼ」は「大きい身体」や「嘘」の意味で用いる地域があります。「ずぼら」や「ずんべらぼん」などは、これらの言葉と同源と考えられています。
坊主からの変化
江戸末期に、坊主が修行を怠けたり酒に溺れたりすることが目立つようになったため、そのような坊主を庶民が嘲笑して「ずぼう」と呼んだことが語源とする説があります。「ずぼう」が「ずぼら」と変化したようですが、有力な説とはされていないようです。
ずぼらの類語
ものぐさ
ものぐさには、めんどうがることやその性質・人、そのさまという意味があります。漢字では「物臭」と表記されます。面倒くさがって行わないようなときに用います。
ぐうたら
ぐうたらには、気力が欠けていて、すぐに怠けようとすることや不精でいい加減なさまという意味があります。やる気がなくてぐずぐずしているようなときに用います。
ずぼらの対義語
律儀
律儀は、真面目な一方で融通がきかないほど自分の信条に忠実な様子を意味します。
例:
- 彼は適当そうに見えて、人から受けた恩に対して意外に律儀な面がある
- 彼女は仕事柄、どんなことでも律儀に二度チェックしないと気が済まない
几帳面
几帳面は、行動が真面目で、決まりによく合う様子や物事の隅々まで正確な様子を意味します。
例:
- 彼は几帳面な性格をしており整理整頓が得意だ
- 彼女は時間に几帳面で、約束の時間の十分前には必ず集合する
ずぼらの英語
ずぼらに該当する英語表現として下記の単語が挙げられます。
- negligent:怠慢な、無関心な、不注意な
- dissolute:ふしだらな、自堕落な
- slovenly:だらしない、身なりが汚い
- sloppy:ぞんざいな、ずさんな
- slipshod:だらしない、手を抜いた
- unkempt:がさつな、不作法な
それぞれの単語の違い
ずぼらの英語表現として様々な単語がありますが、それぞれの単語には微妙な意味の違いがあるので補足していきます。
- negligent:勤勉なという意味の「diligent」の対義語
- dissolute:性的な意味合いが強い
- slovenly、sloppy:最も広い意味で使え、日本語のずぼらとほぼ同義
- slipshod:仕事などがだらしない時に使う
- unkempt:外見がずぼらなというニュアンスで使う
それぞれの単語を使用した例文
- He is negligent of his duties.(彼は職務怠慢だ)
- My sister is so dissolute that I always worry about her.(姉がずぼらなので私はいつも姉を心配している)
- Her slovenly attitude always makes me pissed off.(彼女のずぼらな態度はいつも私をイライラさせる)
- My brother is a sloppy lifestyle.(私の兄はだらしない生活をしている)
- It is a slipshod piece of work.(それはぞんざいな作品だ)
- He turns me off with his unkempt appearance.(彼はだらしない身なりで私をうんざりさせる)