「超絶」の読み方
まず「超絶」は、「ちょうぜつ」と読みます。訓読みで「超」は「こ(える)」、「絶」は「た(える)」と読む字です。漢字検定では「超」は三級、「絶」は六級あたりで出てきます。
「超絶」の意味
「超絶」には、以下の二つの意味があります。
- 程度が他よりも遥かに飛び抜けていて、優れていること
- 他とは無関係に、より高い立場にあること。超越のこと
2の意味についてですが、超越とはずば抜けていることや、かけ離れた境地にある物事のことです。それぞれの違いは少し分かりづらいかもしれませんが、たとえばマラソン大会ですごく足の速い人が居たとします。これは他の選手と同じラインで比べて優れている、ということです。1の意味が当て嵌まります。
一方でたとえば万能の神さまが居たとして、それは飛び抜けて優れてはいますが、人間と同じラインでは比べられませんね。他とは無関係に、高い立場にあります。2の意味は、そういう風なことを表します。
「超」や「絶」の字に含まれる意味
「超」の字には抜きん出るや優れていることの他にも、遠い、それを超すなどの意味があります。一方の「絶」の字は、極めて、この上ない、遠く離れているなどの意味を持っています。
つまり「超絶」は似たような意味の字の組み合わせで、それが優れていること、遠い=高い立場にあることを、強調しているわけですね。
「超絶」の使い方
「超絶」は名詞として「超絶に〇〇」や「超絶な○○」のように使われる一方で、動詞としてサ行変格活用し、「〇〇から超絶する」や「超絶した○○」のように使われます。
超絶:他よりも優れていること
【例:彼は工作において、超絶した技術を持っている】
これは1の意味+動詞として使っていて、「他よりも遥かに飛び抜けた技術」や、「他よりも優れた技術」と言い換えられます。
似たような使い方としては、若者風な表現で「彼女のファッションは超絶にイカしている」でしたら、こちらは他と比べて独特だとか、それに個性があるようなニュアンスが伝わるかと思います。何が「超絶」なのかによって、少しニュアンスが違ってきます。
超絶:他とは無関係に、高い立場にあること
【例:宇宙で超絶の存在を目の当たりにする】
これは2の意味+名詞として使っていて、「高い立場にある存在を~」や「不思議な存在を~」と言い換えられます。異星人だとか神さまだとか、そういうイメージです。
似たような使い方としては、「俗世間から超絶する」のような表現があります。これはたとえば仏教で悟りを開くみたいな、俗世間よりも高い立場、上のステージにいく、というような意味です。
「超絶」に関連する言葉
「超絶」に関連する言葉には、「際立つ」、「並外れた」、「卓越」、「凌駕」などがあります。
「際立つ」について
「際立(きわだ)つ」とは、他との違いや区別な明確なこと、ハッキリと目立つことを表します。他との違いが明確という意味で、「超絶した技術」は「際立つ技術」と言い換えられます。
またこの言葉は「際立って」や「際立った」と変化した形でも使われ、「際立って成績がいい」や「際立った出来栄えの作品」などの表現があります。
「並外れた」について
「並外(なみはず)れた」とは、程度や状態などが並(普通)から外れていることや、その様子を表します。引いては他よりも優れていることです。
この言葉は「並外れた脚力」や、変化形で「彼の行動力は並外れている」のように使われます。字面や意味の通り、普通ではないといったニュアンスです。
「卓越」について
「卓越(たくえつ)」とは、他よりも遥かに優れていることや、その様子を表します。「超絶」の1の意味とソックリですね。
この言葉は「卓越した能力」や、「卓越した技」のように使われます。ちなみに「卓」の字には、他を抜いて優れていることや、他よりも高いなどの意味があります。
「凌駕」について
「凌駕(りょうが)」とは、他を凌いでその上に出ることを表します。使い方に関しては、「野球で相手チームを凌駕する」のように用いられます。この場合は、それに勝つようなニュアンスを含んでいます。