「逆光」の意味
「逆光」とは、カメラで撮影しようとしている被写体の向こう側から光源が差し込んでいる状態のことをいいます。
撮影者が撮ろうとしている被写体の奥から光が当たっている状態なので、撮影者から被写体をみると影ができて暗くなりやすい状態といえます。
順光とは
「逆光」の反対の状態を「順光」といいます。カメラのレンズの向きと同じ方向から被写体に光が照らされており、被写体の正面から光が当たっていることになります。そのため、順光では被写体そのものの色合いをより正確に撮影することができます。
「逆光」の使い方
- 逆光に照らされて、その人の顔は見えなかった。
- 逆光を受けてビルがシルエットになる。
- 逆光で彼女の姿は黒く塗りつぶされていた。
「逆光」「順光」の英語表現
逆光のことを英語では「backlight」または「backlit」といいます。また、順光は「order light」です。
- A tree looks black by backlight.(逆光で木が真っ黒く見えます)
- Face does not look well because it is backlit.(逆光なので、顔がうまく映りません)
- Order light is recommended for photography of the scenery.(風景の撮影には、順光がおすすめです)
「逆光」を使った撮影の例
「逆光」は被写体に影ができやすく、被写体よりも背景が明るくなりやすいため、撮影するのが難しい状態です。しかし、逆光の状態をうまく活かすと、効果的で美しい写真を撮影することができます。
木漏れ日の撮影
木漏れ日は、木々や葉の向こう側から太陽の光が差し込んでいる状態です。太陽の光が木々の間から漏れて細かく差し込んでくるという、繊細で美しい情景を写すことができるのは、逆光ならではの風景です。
木漏れ日のほかにも、桜のように薄い花びらや葉っぱに光が当たり、透けてキラキラしている様子を撮影する場合にも、逆光やそれに近い状態が使われます。
日の出・日の入りの撮影
年賀状などでよく見かける初日の出の写真や、朝日・夕日を撮影した風景写真は、逆光を上手に捉えたものだといえるでしょう。撮影場所の風景がシルエットに近い状態で映り、太陽の存在感とその場所の印象が強く映り込みます。
シルエットの撮影
被写体をあえてシルエットに見せて、影絵のような効果をねらった撮影の仕方もあります。周囲の風景は色づいているので、被写体の存在感がかえってくっきりとして、印象に残る写真になります。