「充実」の読み方
まず「充実」は、「じゅうじつ」と読みます。訓読みで「充」は「あ(てる)」、「実」は「み」や「みの(る)」と読む字です。
「充実」の意味
「充実」とは、足りないモノや欠点がなく、十分に備わっていることや、中身が一杯に満ちていることを表します。ここでの中身とは、たとえば遊びでしたら、遊びの内容が満ち足りている、というような意味です。
それぞれの字について、「充」には中身が一杯ある、満ちるなどの意味があります。一方の「実」は、中身が備わる、十分にあるなどの意味を持っています。
つまり「充実」は似た意味の字の組み合わせで、何かが十分にある、中身が満ちていることを強調しているわけですね。
「充実」の使い方
「充実」は名詞として「充実の~」や「充実を~」のように使われる一方で、動詞として「充実する」や「充実させる」などのように使われます。
また「充実」を含む言葉としては、「充実感」が挙げられます。他には「充実」に関わるネットスラングに、「リア充」という言葉があります。
充実:十分に備わっていること
【例:この工場の設備は、充実している】
これは動詞として使っていて、「設備は十分に備わっている」や「設備は整っている」と言い換えられます。そこに必要なモノが揃っているようなニュアンスです。
似たような使い方としては「スタッフが充実している」や、「バイトを雇ったことで裏方が充実する」のような表現があります。
充実:満ちていること
【例:充実の日々を送る】
こちらは名詞として使っていて、「日々が満ち足りている」という意味です。理想的とは少し違いますが、近いニュアンスが伝わるかと思います。
似たような使い方としては、「デートで充実した時間を過ごす」や、「内容の充実した試合」のような表現があります。どちらもそれに満足がいくような感じです。
「充実感」とは?
「充実感」とは、心が満たされている、満ち足りているという心情や、やり甲斐のことを表します。
たとえば「仕事に充実感を覚える」でしたら、「仕事にやり甲斐を感じる」というような意味です。幸せのようなニュアンスが伝わるかと思います。
「リア充」とは?
「リア充」とは、リアル(現実)での生活が充実している人を指して使われる、ネットスラングです。
たとえば恋人が居る主旨の書き込みに対して、「リア充かよ」と使われます。そしてその会話の流れによって、羨ましさや呆れや蔑みなど、色々なニュアンスが含まれます。
一方でインターネットでの生活が充実している人を指し、「ネト充」と言ったりします。「ネト充」はどちらかと言えば、自虐風に使われることが多いようです。
「充実」を表す英語
「充実」を表す英語には、「productive」や「fulfil」などがあります。「productive」の方は、有効や生産的などの意味を持っています。たとえば「充実した会議」でしたら、生産的という意味で、「productive」を使うのが適切かと思います。
一方の「fulfil」には、満たすなどの意味があります。よって「充実した日々」でしたら、満たされているという意味で、「fulfil」や変化形の「fulfilling」が使えます。
「充実」の対義語
「充実」の対義語としては、「空虚」や「空疎」が挙げられます。
「空虚」について
「空虚(くうきょ)」には、以下の二つの意味があります。
- 中に何も入っていないこと、空っぽのこと、その様子
- 価値や内容がないことや、虚しいこと、その様子
それぞれニュアンスは違っていますが、どちらも「充実」における十分に備わっていることや、満ちていることとは正反対ですね。この言葉は「空虚な日々」のように使われます。
「空疎」について
「空疎(くうそ)」とは、見せかけだけで、そこにしっかりした内容や実質がないことや、その様子を表します。またこの言葉には、上述の「空虚」の意味が含まれています。
こちらも満ちていることは正反対の意味です。使い方に関しては、「空疎な言い合い」のように用いられます。