「健気」とは?意味や使い方をご紹介

「健気」は読み方も意味も難しい言葉ですよね。「健気」は「けなげ」と読みます。不幸な環境で頑張る姿に使われる言葉ですね。今回は「健気」の意味や使い方を紹介します。例文やNG例、英語表現も取り上げて意味を深く解説していきます。

目次

  1. 健気の意味
  2. 健気の由来
  3. 健気の使い方と例文
  4. 健気の英語表現
  5. 健気の類義語

健気の意味

「健気(けなげ)」とは良い心がけでしっかりしていること。特に若年者や社会的弱者が困難に立ち向かっていくことに使われる表現です。

その他、健康であることや気丈なこと、他の人とは違うことを指す場合もあります。近年では一途なことという意味で使われることもあります。

健気の由来

「健気」は「異なりげ(けなりげ)」という言葉に由来するといわれています。「異なりげ」とは普通とは異なっていて格別、並みの人ではないという意味です。この「異なりげ」には心がけの良さという意味はなかったようです。あくまでも勇猛で健生なことを指していました。ですので、健生な気で「健気」とのことです。

健気の使い方と例文

使い方

「健気」を使う上でのポイントは四つあります。一つは、ほめてあげたいくらいに頑張っている状況で使うことです。頑張っていてえらい、これが基本です。

次に、力の弱い人や子供など若い人に対して使うことです。日本ではあまり目上の人をほめるということはありませんよね。誰から見ても弱者とわかる立場の人にだけ、「健気」は使われます。

そして、逆境や困難に直面していること。順風満帆で何事もうまくいっている時の努力には使われません。貧困や不幸の中でくじけずに頑張ることが「健気」です。恋愛でいえば報われない、仕事なら評価されない状況で使われます。

最後に、「健気」は良い意味で使われることが多い言葉ですが、受け手が同じようにとらえるとは限りません。憐れまれている、上から目線で何様、と解釈されることもあるようです。

例文

  • 「共働きで家に居ない母親に代わって家事をするなんて健気だね。」
  • 「意地悪な上司に押し付けられた仕事量は明らかにキャパオーバーだろう。それでも弱音を吐かずに残業するとは、健気な女性だ。」
  • 「健気にも両親を支えて働いているけれど、それが報われないのが不憫でたまらないの。」

NG例

  • 貧しい家庭に育った健気な少女は何の努力もせずに王子様と結ばれた。
  • 父は一度過労で倒れてしまった。それにもかかわらず仕事で手を抜かない姿はとても健気だ。
  • 生まれもった才能と恵まれた環境。すべてを利用して健気に頑張っている。

上記の例はすべて間違っています。一つ目は努力していないこと。二つ目は目上の人や男性に対して使っていること。三つ目は苦しい立場に置かれていないことがNGです。

健気の英語表現

「健気」は英語で「admirable」や「praiseworthy」です。「admirable」感心するくらいすごいという意味です。そんなことできるなんてすごい、尊敬する、という気持ちを伝えるのにピッタリな単語ですね。元になった「admire」が称賛する、尊敬するという意味です。

「praiseworthy」には称賛に価する、ほめられて当然、などの意味があります。「praiseworthy」の「praise」にはほめるという意味が、「worth」は価値があるという意味がそれぞれあります。ほめるだけの価値があるというわけですね。

健気の類義語

殊勝

「殊勝(しゅしょう)」とは心がけが立派でほめられるべきであるという意味です。「健気」に比べると制約が少なく、男性や逆境にない人に対しても使うことのできる表現です。一方、「殊勝」はより心の持ちように重点が置かれた言葉です。

神妙

「神妙(しんみょう)」とはおとなしく謙虚な態度で感心するという意味です。従順で素直、反抗的ではなく忠実という意味合いが強く、「健気」のように理不尽に耐えるという印象は薄くなります。

不憫

「不憫(ふびん)」はかわいそうで憐れむことを意味します。「健気」がほめてあげたいという気持ちが強いのに対し、「不憫」は同情する気持ちが強い言葉です。置かれている状況や使える対象は「健気」と「不憫」で変わりません。


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