「インスタ映え」とは?
「インスタ映え」とは、画像や動画をを共有するSNSツール「Instagram(インスタグラム)」で高評価を得られる写真や撮影物のことを指します。
「インスタグラム」と「写真映えする」という意味を合わせた造語で、見映えが良い、おしゃれ感があるといった意味で使われています。
「インスタ映え」のインスタって何?
「インスタ」とは写真や動画を投稿できるSNSサービス、Instagram(インスタグラム)の略称です。
ユーザーは世界中で8億人、日本では2,000万人を数え、企業の調査では10代~20代の女性の約7割、男性も20代で約半数、30~50代の約4割がインスタグラムを利用しているというデータがあります。(アライドアーキテクツ株式会社調べ)
「インスタグラム」は若年層を中心に性別に関わらず、幅広い層に支持されている現状がうかがえます。
「インスタ映え」が流行語大賞に
「10代女子が選ぶ流行語2017」(13歳から19歳の女性1006人大賞:マイナビティーンズ調べ)で「インスタ映え」が1位を獲得、2017年に発表されたユーキャンの流行語大賞でも「インスタ映え」が「忖度(そんたく)」と並んで見事大賞に選ばれました。
TVや新聞、書籍、ラジオといったメディアで数多く取り上げられたことで、流行語として世間に広く浸透していることがわかります。
「インスタ映え」を気にしている人は約6割⁉
対象約3,500名のアンケート調査では、10~30代の女性の約6割が「インスタ映え」を気にしているというデータが出ています。(アライドアーキテクツ株式会社調べ)
「インスタ映え」を意識する理由には、高評価を意味する「いいね!」や写真に対するコメント数、人気の目安になるフォロワー数を増やしたいという思いがあるようです。
「インスタ映え」する写真ってどんなもの?
「インスタ映え」とは一体どのような写真のことなのでしょうか?流行のスイーツを中心にしたレイアウト、人気の観光スポット、画面いっぱいに多彩な色を使ったカラフルなものなど、見た人が思わず引き込まれてしまう写真が高評価の対象になっています。
インパクト大! 美味しくてかわいいスイーツ
ケーキやアイスクリーム、パンケーキにパフェなど……見た目もかわいい「スイーツ」が「インスタ映え」するアイテムとして人気です。
単にスイーツを撮影するのではなく、背景にもこだわるのが「インスタ映え」を狙う重要なポイント。お洒落な食器、華やかな店内を背景にするなどレイアウトにこだわった写真がUPされています。
立って撮るだけ!「インスタ映え」する壁アート
世界的にも注目されている「壁アート(ウォールアート)」は、誰でも簡単に「インスタ映え」する写真が撮れると人気を集めています。
東京都千代田区にある語学学校のピンクの壁「アテネ・フランセの壁」や、東京都渋谷区にある「NOW IS FOREVER」と書かれた壁などが有名です。
神奈川県横浜市にあるショッピングモール「マリンアンドウォークヨコハマ」には、壁の前に立つだけで、まるで天使の羽が生えたような写真が撮影できる「エンジェルウィングス(天使の羽)」の公式スポットがあります。
観光客も増加中!「インスタ映え」スポット
思わず見入ってしまう美しい風景や、珍しい建築物、映画やアニメに登場したスポットなどが「インスタ映え」すると人気になっています。
アートの島として世界的にも知られる瀬戸内海の「直島」、宮崎駿作品「天空の城ラピュタ」のような世界観が楽しめると注目を集めている和歌山県の「友ヶ島」等、多数の人気スポットがあります。
観光地では「インスタ映え」する写真スポットをPRしたり、インスタグラムを使ったフォトコンテストを開催するなど、「インスタ映え」を意識したプロモーションが注目を集めています。
番外編:「インスタ映え」マナー問題
多くの人に注目される「インスタ映え」写真を撮りたい!という気持ちが行き過ぎ、撮影場所で迷惑行為を行ってしまう事例が増えています。
作った人に失礼⁉ 「インスタの闇」に賛否両論!
飲食店では注文した料理が出てきたにもかかわらず、箸をつけずに写真撮影に夢中になる行為はマナー違反ではないか?と話題になっています。
また「インスタ映え」するスイーツを撮影した後、食べずに捨ててしまうという行為がTwitter上で紹介され「食べ物を粗末にしている」「インスタ映えの闇」など批判の声が上がり注目を集めました。
友達と大須のかわいいアイス食べたんだけどみんなインスタ写真撮る目的だからかほとんど捨てられててインスタの闇を感じた( ˙-˙ ) pic.twitter.com/xGgqRS3StH
— ♡R i n a♡ (@ani__R) June 1, 2017
「インスタ映え」人気観光地の困惑
「島根県安来市の足立美術館」は、「インスタ映え」する美術館として紹介され2017年度上半期の入館者数が過去最高の33万8千人を記録しました。
このように集客、地方活性化に役立つツールとして注目されている「インスタ映え」ですが、その一方で、観光客が殺到したことにより、ゴミのポイ捨てが増えたり、撮影のために私有地に無断侵入する人が現れるなど、さまざまな問題も起こっています。
「インスタ映え」しているのは写真だけで、撮影者はマナーを守っていないというのはとても虚しいことではないでしょうか。
撮影する際には撮影OKなのか確認をとる、ゴミは持ち帰る、といった基本的なマナーを守り楽しく気持ちいい撮影を心掛けたいものです。
50RT:【インスタ蝿】
— ニュース速報Japan (@breakingnews_jp) March 9, 2019
愛媛県伊予市の下灘駅付近の造船所が、Instagramで千と千尋の神隠しのモデルとなった「#海に続く線路」というデマが拡散、大勢の方が無断で立ち入り所有者が迷惑。https://t.co/Asq1l6vUhq
毎日100以上訪れゴミのポイ捨てをする方や、仕事場の中まで立ち入り注意すると逆ギレ。