「チキン」とは?意味や使い方をご紹介

英語圏のスラングの代表、「チキン」。最近は「チキる」なんて形でよく耳にしますね。臆病者という意味ですが、この由来をご存知でしょうか。今回は「チキン」のスラングとしての意味と由来、使い方を紹介します。あわせて対義語や類義語も説明します。

目次

  1. チキンの意味
  2. チキンの由来
  3. チキンの使い方
  4. チキンの対義語
  5. チキンの類義語

チキンの意味

アメリカのドラマや映画を見ているとたまに「このチキン!」とか「チキン野郎」とか目にすることがありますよね。この「チキン」はもちろん鶏肉のことではありません。

「チキン」とは臆病者という意味のスラングです。アメリカで使われていたスラングですが、日本でも同じように使われています。

チキンの由来

なぜ臆病者が「チキン」と呼ばれるようになったのでしょうか?これにはいくつかの説があります。有名なものを紹介しましょう。

ひよこ説

「チキン」は日本では鶏肉のことを指しますね。「チキン」は英語で「chicken」と書きます。実は、この単語はひよこという意味なんです。

もっと大きいニワトリは「fowl」や「hen」などで表します。「chicken」にはひよこの他、青二才や若者、うぶでだましやすいカモといった意味もあります。共通するのは未熟なことですね。

そして未熟なひよこは体も小さく未知のものをとてもおそれます。人が近づくとあわてて逃げることもあるそうです。このように未熟で怖がりなところがひよこそっくりだから、臆病者を「チキン」と呼ぶようになったといいます。

鳥肌説

「チキン」にはもう一つ、有名な説があります。英単語「chicken」の第一義はひよこですが、鶏肉という意味ももちろんあります。

ただ、アメリカの鶏肉はカットされたものが多い日本とは違い、塊がよく見られるといいます。売られている鶏肉にはもちろん、羽は付いておらずむしられています。この鶏肉の様子は、まさに鳥肌です。

ところで、臆病な人もよく鳥肌が立ちますよね。一般に鳥肌は、寒い時や緊張している時など、交感神経が優位な時にみられる現象です。この鳥肌と鶏肉の共通点から臆病者を「チキン」と呼ぶようになったという説もあります。

チキンの使い方

臆病者という意味の「チキン」ですが、最近は動詞化されて「チキる」と使われることが増えています。「チキる」は怖気づく、弱気になるといった意味で使われています。例文を挙げて見ていきましょう。

名詞「チキン」

  • 「このくらいの高さでビビってるとか、マジチキンだな。」
  • 「女に声もかけれないとか、チキンすぎて笑えるわ。」
  • 「貴方って、流されやすいというか、なんというか、本当にチキンよね。」

動詞「チキる」

  • 「そんな下らねえことでチキってるんじゃねえ。」
  • 「あいつはチキってて使い物にならない。」
  • 「PC相手のゲームなんだしチキらないで攻めれば?」

チキンの対義語

「チキン」の対義語としてよく取り上げられるのは「ライオン」です。西洋では英語でもドイツ語でも勇敢で豪胆なことを「ライオンの心臓を持っている」と表現します。

ライオンの体とワシの頭をもつ怪獣グリフィンや『オズの魔法使い』のように、ライオンは何かと勇気と関係する動物のようですね。

チキンの類義語

腰抜け

「チキン」の類義語としてよく知られているのは「腰抜け」です。こちらは植物の芋を掘り起こす時のへっぴり腰に由来する言葉です。芋を掘る時におっかなびっくりやっている様子に由来するといわれています。

ふぬけ

同様に「ふぬけ」という言葉もあります。「ふぬけ」は漢字では「腑抜け」と書きます。「腑」は「五臓六腑」の「腑」で、内臓やはらわたという意味です。体に内蔵がないということは、中味のない空っぽの奴だということです。

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