芋っぽいの意味
「芋っぽい」とは田舎っぽい、あか抜けない、ダサイといった意味です。洗練されておらず、手入れされていなくて清潔感がないことを揶揄する表現です。また、丸顔でほりが浅い顔立ちという意味もあります。
芋っぽいの由来
「芋っぽい」の由来は諸説あり、どれが正しいか定かではありません。ただ、江戸時代には芋侍という悪口があったようですので、古い言葉だといえます。
「芋が育つ場所=田舎」説
芋に限った話ではありませんが、ほとんどの野菜は都会よりも田舎で多く収穫されます。野菜は都会的というよりもむしろ田舎的であるといえます。それゆえ、田舎をイメージさせるものとして野菜が使われるようになったそうです。
果物はデザートとして食べられていて、昔はどちらかというと高級品でした。その点、芋は保存も可能で値段も手ごろな庶民的野菜でした。結果、他の野菜ではなく、芋が田舎を意味するようになったという説です。田舎の郷土料理を指す芋料理も同じ由来であるといわれています。
「弱腰=田舎者」説
芋の収穫する様子に由来するという説もあります。芋を収穫する際には土の上に出ている茎の部分を引っ張り、土の中から芋を掘り出します。この時、臆病な人はへっぴり腰でひっぱるため、しりもちをついてしまいます。ここから、臆病者、今でいうチキンのことを芋引きと呼びます。この言葉は主にやくざが使うそうです。
ところで、田舎から都会に出てきた人にとって、周りは自分とは違う人やなじみのないものばかりです。知らないことだらけでびくびく、おどおどしていることでしょう。この様子は先の芋引きと同じですよね。だから、田舎者=芋引きとなったといいます。
芋っぽいの使い方
「芋っぽい」は基本的に悪口です。なのであまり使わない方が良い言葉です。現実には次のような意味で使われます。
- 髪形やメイク、服装などが野暮ったく、あか抜けていない。ダサイ。
- 挙動不審できょろきょろ周りを見ていたり、弱気な様子。
- 地味で重苦しく、陰気な印象。
- 丸顔で鼻が低い。童顔。
ダサイ
「芋っぽい」はほとんどの場合、ダサイという意味です。ださく見える理由は様々ですが、次のような理由が挙げられます。
- 髪がぼさぼさ。
- 眉毛が手入れされていない。
- ノーメイク。
- 服装が時代遅れ、あるいはサイズやコーディネートが悪い。
- いつも同じ服装。
いずれにせよ、ファッション面で気を付けることで対処できる場合がほとんどです。
弱気
由来の時にも紹介しましたが、芋には臆病という意味もあります。しかし、最近はこの意味では「芋っぽい」とは使わず、「いもる」という場合がほとんどです。「いもる」の意味は以下のリンク先のページで詳しく取り上げています
陰気
「芋っぽい」は地味で陰気な印象を受ける時に使われることもあります。いわゆる陰キャですね。この場合、神が長くて重たい印象を与える、服装が地味で落ち着きすぎていることを一言で表現しています。
丸顔
ジャガイモを想像するとわかりますが、芋には丸いイメージがあります。そのため、丸顔でホリの浅い童顔な人を「芋っぽい」と呼ぶこともあります。
芋っぽいの例文
- 「今度の新人かなり芋っぽい。昔の俺ぐらい。」
- 「あそこで攻めないとかないわ。芋っぽいな。」
- 「全体として受ける印象が暗くて芋っぽい。」
- 「新人の特徴?芋っぽい顔。ポアロみたいな丸顔。」
芋っぽいの英訳
wally
ウオーリーを探せでおなじみの「wally」。この「wally」はダサイ男やおろかものという意味で使われるスラングです。もとはきゅうりのピクルスを意味していたそうです。
hick
「hick」は田舎者を表す代表的な単語です。特に無知な人やカモになる人という意味で使われます。
corny
「corny」は元々はトウモロコシの、穀類のという意味です。スラングでは古臭い、陳腐で素朴なことを表します。