「あたぼうよ」とは?意味や使い方をご紹介

「あたぼうよ」という言葉は、江戸期に使われていた話し言葉なので現代語ではあまり使う機会はないでしょう。ただ、SNSのスタンプなどがきっかけで、この言葉を身近に感じている人もいるかもしれません。こちらの記事では「あたぼうよ」の意味や使い方について解説します。

目次

  1. 「あたぼうよ」の意味とは
  2. 「あたぼうよ」の使い方
  3. 「べらぼう」の由来

「あたぼうよ」の意味とは

「あたぼうよ」は「あたりまえだよ」という意味です。「あたりまえだ、べらぼうめ」を略した近世(江戸時代)の江戸下町の言葉で、かなり砕けた表現といえます。

「あたりまえだ」は「当然だ」、「べらぼう」は、この場合「普通では考えられない馬鹿げたこと」という意味です。また、「め」は接頭辞で前の言葉を強調する役割があります。「あたぼうよ」には「あたりまえだろう、なにを馬鹿げたことを」といった威勢のよさがありますね。

「あたぼうよ」の使い方

「あたぼうよ」は、江戸時代、江戸下町の町人(主に男性)が、誰かに分かりきっていることを言われたときなどに、「当然そうだ」と返答する時に使われていました。

彼らはべらんめえ口調(江戸下町の職人の間で使われていた、巻き舌であらっぽい威勢のよい話し方)で話していたので、「あたぼうよ」も別に怒って言っているわけではありません。

現在では、「あたぼうよ」を聞く機会があるとすれば、ドラマや映画の時代劇の町人のセリフや落語の小噺の中です。日常会話では聞いたり使ったりすることはほとんどないでしょう。

「あたぼうよ」の例文

  • 「生粋の江戸っ子か」って?あたぼうよ。見りゃわかるだろ。
  • 「生きの良い魚はあるかね?」「あたぼうよ。朝取れたものばかりにきまってらぁ!」
  • 「助けて!」「あたぼうよ。困っている人を見捨てちゃおけねえよ。」

「べらぼう」の由来

「べらぼう」の語源には有力な説が2つありますが、両方とも人の行動や見た目を「バカ」と嘲る意味で使われた言葉です。

1つめの語源は、穀物を潰す道具「ヘラ棒」です。これが、「穀潰し(ごくつぶし)」を(ご飯をただ食べるだけで、定職につかず怠けている者)表すようになりました。

2つめの語源は、「便乱坊(べらんぼう)」または「可坊(べくぼう)」という人名です。徳川家綱の治世の頃に、見世物小屋で人気を博した奇人の名で、外見は「全身が黒く頭が尖り、目は赤くて丸い。猿に似てひどく醜く、愚かな仕草で笑いを誘っていた」と伝えられています。

のちに、「ヘラ棒」または「便乱坊/可坊」から生まれた「べらぼう」が、普通では考えられないこと、程度がひどいことという意味に転じたのです。


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