「おじゃん」とは?意味や使い方をご紹介

「おじゃん」という語句をご存じですか。最近ではあまり使う人が見られなくなったため、詳しい意味を知らない方もいると思われます。「おじゃん」の詳しい意味と使い方を、例文を交えて説明します。語源についても詳しく説明し、類語の紹介もしています。

目次

  1. 「おじゃん」の意味と使い方とは?
  2. 「おじゃん」の語源
  3. 「おじゃん」の類語

「おじゃん」の意味と使い方とは?

「おじゃん」の意味

「おじゃん」という名詞は、若い人達の間ではあまり使われない言葉かもしれません。意味は、「物事が途中で中止になること」、「途中までやりかけていたことが無駄に終わること」を言います。中止になってしまって悔しいというニュアンスが含まれることもあります。

「おじゃん」の使い方

おじゃんになる」・「おじゃんだ」のように使います。

  • 旅行の計画を立てていたが、有給が認められずおじゃんになった。
  • 巻き返すつもりが、相手に対策がばれておじゃんだ。
  • 風邪のせいで友達と会う約束がおじゃんになった。

「おじゃん」の語源

「おじゃん」の語源の由来は2つあり、両方とも江戸時代にさかのぼります。元々、語源1「火事の半鐘」の方が有力視されています。

語源1「火事の半鐘」

「おじゃん」の語源を火事の半鐘が由来だとする考え方です。江戸時代に火事になった時、現代のように消防車や防災無線がサイレンを鳴らして知らせる代わりに、半鐘を連打して鳴らし、地域の人に知らせていました。

鎮火した時には、大きく半鐘を2回鳴らしてやめました。もう火が収まったから大丈夫という合図の意味です。そのことから、途中で鐘の音を鳴らすのをやめたということで、鐘の音を「ジャン」という言葉で表し、接頭語の「お」をつけて「おじゃん」という言葉が生まれたと言われています。現在と同様に「途中で終わる」という意味になりました。

語源2「じゃみる」が変化した

現代では使われなくなった言葉ですが、江戸時代には「じゃみる」という動詞が使われていました。「じゃみる」とは、物事が中途半端に終わってしまうという意味です。

「じゃみる」の連用名詞形(動詞の連用形が名詞に変化した形)の「じゃみ」に、接頭語の「お」が付いて「おじゃん」という言葉に変化していったという説もあります。

「おじゃん」の類語

沙汰止み」は、計画や命令が中止になり立ち消えになってしまうことです。

  • 公民館用の土地を買収する計画は沙汰止みになった。

ご破算(御破算)」は、今までしてきたことをなかったことにするという意味です。
  • 当社と提携する話は、ご破算になりました。

白紙撤回」は、いったん決まったことを全くなかったということにして、決定する前の状態に戻すことを言います。
  • 就職の内定は白紙撤回させていただきます。

頓挫」とは、意気込みや勢いが弱くなり、計画や事業を続けるのが途中で難しくなることを言います。
  • 不況となり新規事業参入の計画が頓挫しました。


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