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「目玉」の読み方
まず「目玉」は、「めだま」と読みます。「目」は音読みで「もく」や「ぼく」と読み、「玉」は音読みで「ぎょく」と読みます。どちらも比較的、簡単で書きやすい字ですね。
「目玉」の意味や使い方
「目玉」は大きく分けて、以下の四つの意味を持っています。
- 眼球や、眼球のような形をしたもの
- (目上の相手から)叱られることや、睨まれること
- 店などで目立たせたい商品のことや、強調したい事柄、中心となる事柄のこと
- 主人や親分など、目上に当たる相手のこと
一見するとまったく違う意味が複数あるので、少々ややこしい言葉ですね。そして「目玉」は多くの場合、ほかの言葉と組み合わせることで、ある程度、意味するところを限定できます。
目玉:眼球
- 目玉にコンタクトレンズをつける
- 目玉が飛び出る
これらは1の意味であり、眼球を指します。話し言葉としては、単に「目」と表すことも多いですね。他には「目玉を治療する」だとか「目玉が痛い」だとか、眼球に関わる色んな場面で使われます。「目玉おやじ」なんてキャラクターもいますね。
後者の例文は非常に驚くことの比喩で、「目玉が飛び出そうなくらい、大きく目を見開く、そうして驚く」という意味です。
眼球のような形をしたもの
目玉バンカーは1の意味における「眼球のような形をしたもの」で、主にゴルフで使われる表現です。ボールがバンカー(砂のところ)に落下すると、勢いでボールの周りの砂が弾かれ、クレーターのようになる場合があります。
そういう状態のボールを、眼球にたとえているわけですね。他にもタマゴを焼いた「目玉焼き」なども、見た目を「目玉」にたとえています。
目玉:叱られること、睨まれること
「大目玉を食らう」は2の意味です。「大目玉を食う」とも言い、目上の相手から強く叱られることを表します。ここでの食らうや食うとは受けることで、「お叱りを受ける」というような感じです。
由来についてなのですが、「大目玉」には、ぎょろっとした大きな目などの意味があります。つまり「大目玉を食らう」における「大目玉」とは、叱っている側の怒っている顔、眼球を表しているわけですね。これは1の意味に通じています。
使い方としては強く叱られたとき、「上司に大目玉を食らう」や「先生に大目玉を食らう」のように用いられます。他には「御目玉を頂戴する」という表現もあり、こちらも目上の相手から叱られることを表すのですが、「御」がつくと相手を敬うニュアンスが強めです。
目玉:目立たせたい商品、強調したい事柄
「目玉商品」
「目玉商品」は3の意味であり、目立たせたい商品や、客の目を引くような特価品を表します。ここでの「目玉」も1の意味に通じていて、「客が目を剥いて驚く商品」や、「その商品に皆の目(視線)が集まる」というようなニュアンスが込められます。
「舞台の目玉」
「舞台の目玉」という表現も3の意味なのですが、こちらはその舞台の中心となる事柄を表します。少しだけニュアンスが違いますね。
たとえばその舞台の中、最も人気の高い人物が出てきたとき、「この舞台の目玉が御出ましだ」というように使われます。
他にはたとえば、匿名掲示板5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の目立つ部分は、シンプルで書き込みやすいデザインや、住人の多さなどが挙げられます。
そういった部分を指して、「5ちゃんねるの目玉はシンプルなところだ」や、「住人の多さこそが5ちゃんねるの目玉だ」というような表現も正しい使い方です。
目玉:目上にあたる相手
「目玉がやかましい」は4の意味で、主人や親分が口うるさい、というようなことを表します。
ただしこれは昔の小説などで使われている表現なので、あまり一般的ではないかもしれません。現代で「目玉」と使う場合は大抵、1か2か3の意味を示すかと思います。
5ch(旧2ch)の目玉印について
このように様々な事柄を表す「目玉」ですが、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の書き込みの中、目玉を模した印(絵文字のようなもの)を見たことのある方もいらっしゃるかと思います。そういった書き込みの下には、独特な文字列がついていますね。
これは「Rock54」という5ちゃんねるの機能の一つで、不適切な書き込み、いわゆるNGワードが含まれていることを表しています。荒らしなどを規制するための機能、というわけです。
「目玉」に関連する言葉
「目玉」の2や3の意味に関連する言葉としては、「叱責」や「一押し」が挙げられます。
「叱責」について
「叱責」は「しっせき」と読み、失敗などを叱ったり、咎めることを表します。これは「目玉」の2の意味に通じていて、「大目玉を食らう」は、「強く叱責を受ける」と言い換えられますね。
「一押し」について
「一押し」は「いちおし」と読み、いくつかの意味を持っていますが、中でも一番のお勧めという点が、「目玉」の3の意味に通じています。
お店側が宣伝する「目玉商品」は「一押しの商品」とも言い換えられますね。また片仮名で「本日のイチオシ!」などの表現もよく見かけます。