「ブリーフィング」とは
「ブリーフィング」とは、何かをする前の打ち合わせ、簡単な説明会のことです。主にビジネスシーンで用いられる言葉ですが、業種に関係なく、広く「事前説明」のニュアンスで使用されています。
英語の"briefing"
この言葉の元になっているのは英語の"briefing"であり、その意味は以下の通りです。
- 簡潔な報告、発表、説明
- (軍事用語)簡潔な指令、要旨の説明
英語"briefing"と、カタカナ語の「ブリーフィング」は、同一の意味で使うことができますので、グローバルに活躍するビジネスマンの皆さんはしっかり覚えておきましょう。
「ブリーフィング」の由来
もともと「ブリーフィング」は航空・軍事用語であり、出撃前の空軍パイロットに作戦内容や飛行計画について要点を説明する作業のことでした。
任務内容もさることながら、航空機はその日の天候や風向きなどによって飛行計画を緻密に変更しなければならず、緊急時の対処などについてもあらかじめ確認しておかなければ命に関わります。そのため、軍事の世界ではフライト前の「ブリーフィング」が徹底されていました。
これがやがて、民間のパイロットがフライト前にスタッフと飛行計画について打ち合わせをする際にも使われるようになり、現代ではビジネスをはじめ、一般社会でも「あらかじめ確認しておくべきことを確認する手続き」として広く使われる言葉になりました。
「ブリーフィング」の使い方
- 今日のブリーフィングは何時からだったかな?
- クライアントからブリーフィングを受け、おおよその予算が決まった。
- 公演が始まる前に、会場のスタッフと最終ブリーフィングを行っておく。
- 政府報道官は今日のブリーフィングで、外交会談の開催日時について明らかにする予定だ。
オフィスや会議室で行われることもあれば、スポーツチームが試合前に控室で行うこともあり、医療現場や工事現場などにおいても「ブリーフィング」は実施されています。
また、政府や企業の担当者が報道機関などに対して状況を簡潔に説明することも「ブリーフィング」と表現され、「簡単な説明」の意味として広く使われていることがわかります。
ブリーフィングと似た言葉
「ブリーフィング」に意味が似ている言葉についてご紹介します。
ミーティング
「決まっていることの簡潔な説明」であるブリーフィングに対して、ミーティングは「何かを決めるための集い」というニュアンスが強めです。
ミーティングで決まったことを、ブリーフィングで必要なメンバーに短く伝達する、という情報の流れで理解するのが適切です。
ブリーフィングより長時間であり、参加人数が多めであるのもひとつの傾向です。30分を超えるようなら、ブリーフィングよりミーティングと呼んだほうが良いでしょう。
レクチャー
レクチャーは、ある特定の分野について相手の理解を促す「説明」「講義」という意味です。あるプロジェクトを実施する前にその内容について簡単にレクチャーする、という使い方をされるため、基本的にはブリーフィングと同じ意味として捉えて問題ありません。
「デブリーフィング」とは
「デブリーフィング」(debriefing)とは、「ブリーフィング」が事前に行われていることを前提とした、「事後報告」のことです。
ブリーフィングで確認・指示された内容がその通りに遂行されたかどうか、予定外のことが起こったとしたらそれがどのような結果をもたらしたのか、起こった事実・終了した事象について詳細に報告する機会が必要なときに「デブリーフィング」が行われます。
ブリーフィングに比べて使われる機会はやや少なめですが、「事前説明」と「事後報告」、対となる言葉ですので、セットで覚えておくと良いでしょう。