「心づもり」とは?意味や使い方をご紹介

こちらの記事では「心づもり」という言葉をクローズアップして、意味や使い方をご紹介します。ビジネスシーンでも使われることの多い「心づもり」という言葉を考察していきます。間違った使い方をしないように、意味をしっかりとおさえていきましょう。

目次

  1. 「心づもり」とは?
  2. 「心づもり」:意味
  3. 「心づもり」:使い方
  4. 「心づもり」:例文
  5. 「心づもり」と「腹づもり」

「心づもり」とは?

「心づもり」とは、心の中で「あらかじめこうしよう」「こうなるだろう」と考えておくことです。

例えば「心づもりをしておいて下さい」と言われたら、「近いうちにそうなるであろうから、予定しておいてくれ」といった意味です。

「心づもり」:意味

「心づもり」は漢字で書くと「心積もり」と表すことができます。この「積もり」はさまざまな意味を持つ言葉ですが、この場合「前もって考えていること」「そうしようと思っていること」という意図や心ぐみのような意味として使われます。

「積もり」について

実は、この「積もり」は「明日、彼に会うつもりだ」「そんなつもりはなかった」のような文章で使われる「つもり」と同じです。

「つもり」は「心算」とも表記されることもありますが、あらかじめ計算しておくことを表す「見積もり」や、「つもり貯金」などに使われる意味で、実際はそうなっていないが、そうなったような気持ちのことも表します。

全てに共通な意味は「心の中の計画」であるということです。つまり「心づもり」のことです。「積もり」の意味からも「心づもり」の示す意味が考察できますね。

「心づもり」:使い方

ビジネスシーン

「心づもり」という言葉をよく使うシーンとしてあげられるのが、ビジネスシーンではないでしょうか。どんな状況下でも業務をこなすためには、あらかじめ結果を予想しておくというのは大切なことです。
 

  • 「心づもりしておきます」
これから起きるかもしれない事態に対して、準備しておきますという旨を伝える文章です。基本的には、上司と話している場面で、報告や了解の意味で使われることが多いです。
 
  • 「心づもりしておいてくれ」
予測されることに対して準備しておくようにという意味です。新しいプロジェクト、合併、異動、左遷など、さまざまなシーンにおいて良い意味でも悪い意味でも使われるフレーズです。

「心づもり」は、相手に対して使う場合は「考えておいてくれ」「予定しておけ」といった命令文になるので、基本的には上司から部下に投げかけられる台詞です。

  • 「もしもの時の心づもり」
  • 「葬儀の心づもり」
こちらは葬儀会社や霊園の紹介としてよく使われるフレーズです。命あるものいつかは「死」が訪れます。葬儀関連の事前準備などにも「心づもり」という言葉が頻繁に使われます。
 
  • 「もう長くないから、心づもりをしておいてください。」
病気で余命宣告を受けた時、年齢的な衰えなどによって、このように担当医から告げられることもあります。

「死の心づもり」には、自分の死を受け止めるだけではなく、お墓を準備する、遺影を用意する、葬儀社を決める、遺言書を書く、家族に伝えたり、最後にやりたいことを考えるなど、さまざまな準備の意が含まれます。

自分自身のことだけでなく、自分の両親や配偶者の死に備えることも心づもりと呼びます。直接的に死について言及することを避ける、一種の婉曲表現としても用いられますので、覚えておきましょう。

「心づもり」:例文

  • この案件は君に任せようと考えているので、心づもりをしておいてくれ。
  • 来期の人事異動で海外転勤になりそうな予感がするので、心づもりしておく。
  • いつでも声がかかったら、取りかかれるように心づもりをしている。
  • 自分の身体が弱っているのはわかっている。心づもりをしておかないといけないな。
  • 祖父はもう長くないらしい。葬儀の心づもりをしておこう。

「心づもり」と「腹づもり」

  • 「将来は家業を継ぐ腹づもりです。」
  • 「将来は家業を継ぐ心づもりです。」

上記の二文は同じ意味です。「腹づもり」は「これからしようとする事のおおよその予定・計画」という意味で「心づもり」と同じ使い方をします。

「腹づもり」にはネガティヴなイメージも

ただし、注意が必要な点としては、意味的には悪い意味のある言葉ではないのですが、「腹」=「腹黒い」という言葉のイメージがあるためか、「腹づもり」に対してもネガティヴなイメージで取られてしまうことがあるということです。

「彼女、どういう腹づもりなんだろう」といった場合、単に「どういう予定なんだろう」という意味で使われる場合と、「彼女どういうつもりなの?」「何考えてるの?」と魂胆や下心があるのではないかという意味で使われる場合があります。

大抵の場合は、前後のやりとりで意味はわかると思いますが、使うタイミングや文脈は気をつけましょう。


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