「バリュー(value)」の意味
「バリュー」(英語:value)とは、「値打ち」や「価値」のことです。特に、「重要性」や「評価」の低さ・重さに基づいた「価値」の意味で用いられる言葉です。
英語の「value」はもう少し意味が広く、「価値観」であったり、数学用語・コンピュータ用語で「値」(幅広く、何らかの数値・パラメータのこと)も指します。日本語でも、専門用語ではこれらの意味で「バリュー」と呼ばれることがあります。
例えば、音楽用語における「音の長さ」、美術用語における「明暗度」や「色価」(しきか:色相、明度、彩度を考慮した色の価値、数的に表した色の濃さのこと)が「バリュー(value)」に該当します。
「バリュー(value)」の使い方
「バリュー」は基本的には「価値(がある)」という言葉に置き換えて使うことができます。身近な例では、物を買う時の「価格」も、「その価格を払うに足る金銭的な価値がある」と考えられるわけですから、「バリュー」です。
また、ビジネス用語でも、自分たちの会社・組織が作り出す製品・サービスが、社会や顧客に対してどのような「価値」を提供しうるのかという目標設定、理想、価値観のことを「バリュー」と呼び、経営指針や社員らの行動指針としてたびたび取り上げられます。
身近なお買い物から大きなビジネスプロジェクトまで、「それをするのにどのような価値=バリューがあるか(それを実行する価値=バリューがあるか)」など、「バリュー」の考え方は人間の目的意識や具体的な行動を形作っていると言えるでしょう。
「〇〇・バリュー」
「〇〇をする価値」あるいは「〇〇があることの価値」の意味で、「〇〇・バリュー」という言葉が使われることもあります。具体例は以下の通り。
- ネーム・バリュー…名前が広く知られていることからくる価値。知名度のこと。(※ただし和製英語であり、"name value"は、英語圏ではプログラミングなどにおける「名前の値」といった意味)
- ニュース・バリュー…ニュースとして報道する価値のこと。
- プレイ・バリュー…何かをする価値。やりごたえ。挑戦する価値。活動や応用の幅。
例文(一般的)
- ○○市に新規店舗を出すことによって地域経済にどのようなバリューがもたらされるか、リスクを含め慎重に検討する。
- 出無精の友人は、「今は自宅でもネットサービスで映画が見られるのに、わざわざ映画館まで出向くバリューがない」と言っている。
- 契約プランのAからDまでのうち、長所を組み合わせてお値段をお得にした「バリュー・パック」が期間限定で契約可能だ。
- 出産育児は私の人生の一大事だったが、無名の個人なので、当然それについてのニュース・バリューはゼロである。
- ネーム・バリューの大きい大学を出ているからといって、必ずしも有能な人間とは限らない。
例文(専門的)
- CGソフトで、色のバリュー(色価、値)を微調整する。
- このプログラムでは、ユーザーの入力したバリュー(値)がそのまま関数に組み込まれます。
英語の「value」
英語の「value」についても、いくつか例文を挙げて使い方をご紹介します。基本的に「価値」と訳して構いませんが、日本語にない使い方として、動詞では「評価する、見積もる、判断する」「価値を高く評価する≒尊重する」の意味も覚えておきましょう。
例文(名詞)
- I didn't know the value of ethics until I entered society.(社会に出て初めて、倫理というものの価値を知った)
- This innovetion has some value for our society.(この発明品は社会にとっていくらかの価値を持つだろう〔役立つだろう〕)
- The market value of this painting is immeasurable.(この絵の市場価値は測り切れない)
例文(動詞)
- I value friendship above money.(お金より友情のほうを大切にします〔高く評価する〕)
- She valued my watch at $750.(彼女は私の時計を750ドルと評価してくれた〔見積もった〕)
- My father always valued my opinion.(父はいつも私の意見を尊重してくれていました)