「モンペ」とは?
「モンペ」にはいくつかの意味があります。
- モンスターペアレントの略
- もんぺという服
- モンスターペイシェントの略
1は皆さんもテレビやネットで耳にしたことがあるのではないでしょうか。モンスターペアレント(またはモンスターペアレンツ)とは、学校や教職員、教育委員会などに対して自己中心的で理不尽な要求や苦情を繰り返す保護者のことを指します。
2は腰まわりや膝にゆとりがあり、裾を足首のところで細く絞ったズボン状の服のことです。
3のモンスターペイシェントとは、医療機関に対して理不尽な要求や暴力、自己中心的な行動をとる患者のことを指します。
この記事では、1.「モンスターペアレント」として使われる「モンペ」について詳しく解説します。
モンスターペアレントとは?
2000年頃からテレビなどでも耳にするようになったモンスターペアレントは、年々増加傾向にあると言われています。
モンペは、学校運営に支障を来すだけでなく、教職員の精神的なストレスになるケースもあり、深刻な社会問題として現場では対策に頭を悩まされているようです。
モンペはどんな要求をするのか
モンスターペアレントは学校や教職員などに対して無理難題を言ったり、怒鳴ったりします。
- 担任を変えてほしい、席替えの時に窓側や廊下側は寒いのでやめてほしい、クラス替えの時に仲の良い子と一緒のクラスにしてほしい、などの自己中心的な要求
- 挨拶ができるように教育してほしい、学校で汚した体操服などは学校で洗ってほしい、昼食だけでなく朝食と夕食も支給してほしい、などの学校に依存しているような要求
- 給食費を払わない、呼び出しに応じない、などの義務を放棄する要求
その他にも、授業が良くない、こっそり注意してほしい、携帯を取り上げないでほしい、など様々な要求があるようです。
正当な要求との違いは?
学校に要求をする保護者=モンペなのかと言うとそうではありません。もちろん正当な要求であれば問題はないのです。
それでは理不尽な要求と正当な要求の違いは何でしょうか。
それは、自分の子供のためだけでなく他の子供のためにもなることではないでしょうか。他の子供のためにもなることであれば、学校側も検討してくれるかもしれません。
モンペが増えた理由
以下は、理由として考えられる一例です。
教師に対する認識の変化
昔は「聖職者」と言われていたほど、教師は尊敬されている存在でした。
それが現在では学校も一種のサービス業として捉える人が増え、対価を払っているのだから何を言っても構わない、と考えている保護者が増えているのかもしれません。
少子化による過保護傾向
少子化が進み、子供が多い家庭もあまり見られなくなってきました。それにより、家庭内で子どもを甘やかしてしまう保護者が増加していることも一因といえそうです。
子供が悪いことをした場合にでも、学校や教師にだけ責任を押し付けてしまう保護者が増えているのかもしれません。
親の孤立化
現在では核家族が増え、ご近所付き合いもあまりなくなっています。
昔は義両親と同居している家庭も多く、子育ての際に誰かの手を借りることも気軽に相談することもできましたが、それができない親が孤立化した結果、そのストレスにより、モンスターペアレント化しているのかもしれません。
学校等に対する不信感
学校や教職員の不祥事や犯罪、いじめによる自殺やいじめの隠蔽などの報道を耳にすることが増えました。
こうした不信感をきっかけに、普段不満を持っている保護者がモンペ化することもあるのかもしれません。
「モンペ」のまとめ
モンペには、洋服の意味や、モンスターペイシェントの意味もありましたが、ここで説明したように、「モンペ」と言うとモンスターペアレントのことを指していることが多いかもしれません。
モンスターペアレントは社会問題といえますので、「モンペ」にならないためには、学校へ要求・苦情を言う際は、それが自己中心的ではないか・他の人のためにもなることなのか、冷静に考えることが必要でしょう。