「トランジスタグラマー」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「トランジスタグラマー」という言葉を聞いて懐かしいと感じる人もいるかもしれませんね。現代ではあまり使われなくなりましたが、女性のスタイルを褒める意味で使われた言葉です。今回は、「トランジスタグラマー」の意味や使い方、類語などを交えて紹介します。

目次

  1. 「トランジスタグラマー」の意味とは?
  2. 「トランジスタグラマー」の使い方
  3. 「トランジスタグラマー」の類語
  4. 「トランジスタグラマー」とは反対の意味の語
  5. 女性のスタイルを褒める慣用句

「トランジスタグラマー」の意味とは?

「トランジスタグラマー」とは、小柄でもグラマーで魅力的なスタイルの女性を表しています。これは、「トランジスタ」+「グラマー」の二語から成る和製英語です。

後半の「グラマー」は(英語:glamour)は魅力的で肉付きの良い女性を指す言葉です。胸やヒップが大きく、ウエストや足、首元が引き締まっている体型の女性のことですから、「メリハリのあるスタイル」「均整の取れたスタイル」のような褒め言葉として使われます。

他方、前半の「トランジスタ」が何を指すかは、「トランジスタグラマー」の由来に関係しています。

「トランジスタグラマー」の由来

「トランジスタグラマー」は、昭和30年(1955年)に東京通信工業(現在の「SONY」)から発売された小型のラジオTR-52「トランジスタラジオ」( 英語:transistor radio)に由来しています。

小柄でスタイルの良い女性を、小さくて高性能なトランジスタラジオに例えて「トランジスタグラマー」という言葉になったのです。「トランジスタグラマー」は昭和34年(1959年)頃に広く使われていました。

「トランジスタグラマー」の使い方

「トランジスタグラマー」の例文

  • 小柄なのがコンプレックスだったが、シニアの男性にトランジスタグラマーだねと褒められた。
  • Aちゃんはいわゆるトランジスタグラマー体型で、友達から羨ましがられている。
  • 「トランジスタグラマーはどういう女性?」と祖父に聞くと、「由美かおるさんだ」と答えた。

「トランジスタグラマー」の変遷

この言葉が流行していた時には「トランジスタグラマーガール」などの使用例がありました。しかし、昭和20年代~30年代前半以降に生まれた世代では、「トランジスタグラマー」という言葉自体を知らないという人も多いようです。

以前に比べ、日本でも欧米型の高身長でメリハリのあるスタイルの女性、いわゆるグラマーな女性が増えてきました。そのせいか、「トランジスタグラマー」の使用頻度は減っていきます。

「トランジスタグラマー」の現在

2004年にはアイドルグループTOKIOが『トランジスタG(グラマー)ガール』のシングルCDを発売し、作詞作曲を担当した横山剣がクレイジーケンバンドでセルフカバーをしています。

2020年現在、「トランジスタグラマー」は、芸術関連の作品や、ゲームなどのキャラクターの女性の見た目を「小柄で魅惑的な体つきの女性」のように表現する際に使われる程度です。

「トランジスタグラマー」の類語

コンパクトグラマー

「トランジスタ」を、小さくて中身が充実していることを指す「コンパクト」(英語:compact)と言い換えたのが「コンパクトグラマー」です。「トランジスタグラマー」と同義といえるでしょう。

ロリ巨乳

「トランジスタグラマー」に比較的近い言葉として「ロリ巨乳(きょにゅう)」が挙げられます。「ロリ巨乳」はもともとは、胸の発育の良い少女を指す言葉で、主に男性がSNSなどのタグや書き込みに使用していました。

そこから派生し、子供のように童顔で身長が低いながらもセクシーな体つきをした女性や、女性キャラクターを指す場合があります。ただ、どの年齢、顔つき、体つきが「ロリ巨乳」に相当するかは個人の趣味によるので、言葉からイメージされる女性像には差があるようです。

「ロリ」は「ロリータ」の略語で、もともとは少女や幼女が恋愛の対象とした映画のタイトルです。また、「巨乳」は直接的に女性の胸の大きさをいう言葉であることから、「ロリ巨乳」は一般での使用が憚られ、広く根付いている語とは言えません

「トランジスタグラマー」とは反対の意味の語

八頭身

「八頭身」(はっとうしん)は、頭部の長さが8倍の身長であること。転じて、身長が高くて均整の取れたスタイルの女性や、理想とされる女性のスタイルを表します。小柄でスタイルの良い女性を表す「トランジスタグラマー」とは真逆ですね。

昭和27年(1952年)から始まったミスユニバース(アメリカの財団が手掛ける世界規模のミスコンテスト)がきっかけとなって、昭和28年(1953年)頃から「八頭身」という言葉が使われるようになりました。

女性のスタイルを褒める慣用句

小股の切れ上がった

「小股の切れ上がった」(こまたのきれあがった)とは、ごくまれに男性にも使いますが、主に女性の足がスラリとして長く垢抜けしている感じがする様子を表す言葉です。古風な表現で「小股の切れ上がった粋な女性」というように使います。

「小股」は鼠蹊部など体の部位になぞらえているという説と、「小」+「股」から成る言葉とする説があります。後者の場合の「小」は語調を整えたり、後に続く語を柔らかいイメージに変える働きをする接頭語です。

また、「切れ上がった」は本当に切れているのではなく、「股の部分が切れているように長い足」を例えています。


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