「光陰」の読み方と意味
まず「光陰」は「こういん」と読み、光の字は音読みでコウ、訓読みでひかる・ひかりと読みます。陰の字は音読みでイン・オンと読み、訓読みでかげ・ひそか・くらいとも読みます。
「光陰」には時間・月日・歳月といった意味があります。「光」の字は太陽・昼・美しいもの・希望・栄誉なことを表現する際に、「陰」の字は月・夜・はっきりせず暗いこと・人の目が届かないところを表現する際に使われることが多いです。
したがって「光陰」の「光」は日を、「陰」は月を表し、2つあわせて「月日」となるのです。
「光陰」を使った四字熟語
「光陰流水(こういんりゅうすい)」
「光陰流水(こういんりゅうすい)」には時間が過ぎ去るさまは水の流れと同じ様に速いものという意味があり、たとえば「青春時代は儚いもので、光陰流水のごとく過ぎ去っていった」といったように使われます。
「光陰」を使ったことわざ
「光陰矢の如し(こういんやのごとし)」
「光陰矢の如し(こういんやのごとし)」ということわざは皆さんも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
月日が流れるスピードは射った矢のように速く二度と戻ってくることは無いということから、無駄な事はせず時間を大切にする意味として使われます。如しは〇〇のようにという意味ですね。元となったのは「光陰如箭」という同義の四字熟語です。
「一寸の光陰軽んずべからず(いっすんのこういんかるんべからず)」
「一寸の光陰軽んずべからず(いっすんのこういんかろんずべからず)」という言葉の出典は中国の詩集なのですが、本来の作者は未だにはっきりと分かっていません。わずかな時間であろうが無駄にしてはいけないという意味があります。
四字熟語「一寸光陰」も同義ですが、単体よりも「一寸の光陰軽んずべからず」の形で使用されるのが一般的です。
一寸の光陰軽んずべからずの類義語
一寸の光陰軽んずべからずと同じ出典から「少年老い易く学成り難し(しょうねんおいやすくがくなりがたし)」ということわざがあります。
若い時はあっという間に過ぎすぐ齢をとってしまい学問が中々成就しない。だから若いうちから時間を無駄にしないで勉強せよという意味のことわざです。
「光陰」の類義語
「光陰」の類義語として挙げられるものは、星霜(せうそう)、烏兎(うと)、春秋(しゅんじゅう)といったものがあります。どちらも時間、月日、歳月という表現をする際に使われます。
「星霜」の読み方と使い方
「星霜」は「せいそう」と読みます。星の字は音読みでセイ・ショウと読み、訓読みでほしと読みます。霜のじは音読みでソウと読み、訓読みでしもと読みます。
「幾星霜(いくせいそう)」と使われることがあり、数多くの苦しみや努力を積み重ねた結果をとしての長い歳月という意味があります。例文は以下のようになります。
- あれから幾星霜の時が流れたが忘れたことはない。
- 幾星霜を経て今がある。
「烏兎」の読み方と使い方
「烏兎」は「うと」と読みます。烏の字は音読みでウ・訓読みでからすと読みます。兎の字は音読みでト・訓読みでうさぎと読みます。
「烏兎怱々(うとそうそう)」という四字熟語で使われることが多く、時間が過ぎ去るさまはとても速いという意味があります。
「春秋」の読み方と使い方
「春秋」は「しゅんじゅう」と読みます。春の字は音読みでシュン、訓読みではると読みます。秋の字は音読みでジュウ、訓読みであきと読みます。
年齢が若く将来が長く希望があるという意味の「春秋に富む(しゅんじゅうにとむ)」、齢をとっている・年齢が高いという意味の「春秋高し(しゅんじゅうたかし)」という表現で使われることが多いです。
「光陰」まとめ
「光陰」という言葉以外にも、時間や歳月を表現する言葉は数多くありそれぞれに重みも感じ、改めて一日一日を無駄にせずしっかり過ごそうと思わせてくれますね。一寸の光陰軽んずべからず、日々学びを大切にしていきましょう。