「猛進」の読み方と意味
まず「猛進」は、「もうしん」と読みます。この言葉は動作性の名詞であり、激しい勢いで進むことを意味します。
「猛」の字は激しい、荒々しい、強いの意味を持っています。訓読みでは「たけ(り)」、「たける」、「たけし」と読み、名前に使われることも多いです。
一方で「進」の字は、前にいく、のぼる、階級などが下から上にあがる、などの意味を持っています。訓読みでは「すす(む)」と読み、こちらもよく名前に使われます。
「猛進」の使い方
上述の意味を踏まえ、「猛進」は激しく、荒々しく進む対象に使われます。ここでの「進む」とは、足を動かして道を進むことも指しますが、それだけではありません。
「進」の意味の通り、たとえば階級を上にのぼっていく「進む」のような、実際に足を動かなさない物事も指します。
「猛進」の例文
- 「彼の様子を見ましたか? まさに猛進です」
- 「あれは猛進と言うより他ないな」
- 「猛進したいと思っている」
- 「坂道を猛進する」
- 「猛進せしは、巨大な鹿である」
「猛進」が使われているゲーム
「Nintendo Switch」のRPGゲーム、ゼノブレイド2には、「猛進のアルドラン」というモンスターが出てきます。他にモンスターハンターというゲームには、スキルとして「猛進」があります。
また討鬼伝というゲームには、「猛進弓」という強い武器があります。とりわけ「猛進」は戦闘のあるコンテンツで使われやすく、様々なところで見かけます。
「猛進」を含む四字熟語
「猛進」を含む四字熟語としては、「猪突猛進」が挙げられます。
「猪突猛進」の読み方と意味
「猪突猛進」は「ちょとつもうしん」と読み、何らかの目標に対して、向こう見ずに突き進むことを表します。
「猪」の字は「いのしし」とも読み、動物の「いのしし」を指します。そして「猪突」の意味は、真っ直ぐに突き進む猪のことや、向こう見ずに物事を行うことです。
前者はそのままの意味ですが、後者は物事を行う姿勢を、突進する猪に見立てています。いわゆる比喩表現です。
「猛進」と一部の意味は被っていますが、つまり「猪突猛進」は対象を猪に例えることで、激しく、真っ直ぐ突き進むことを強調しています。
また「猛進」は良い意味で使われたり、事実のみを指す場合が多くも、「猪突猛進」は猪=動物に例えているので、悪い意味で使われることがあります。
「猪突猛進」の例文
- 「彼は猪突猛進が過ぎます。いつか潰れそうです」
- 「猪突猛進した所為で、罠に嵌まる」
- 「猪突猛進しないでください、もっと慎重に」
「猛進」の類語
「猛進」の類語には、「邁進」や「驀進」などがあります。
「邁進」の読み方と意味
「邁進」は「まいしん」と読み、恐れることなく、元気よく目標に向かって進むことを意味します。この言葉は「勇往(ゆうおう)」と組み合わせ、「勇往邁進」とも使われます。
「猛進」と意味は似ていますが、勢いの度合いや、方向性が異なります。激しく、荒々しい勢いを指す「猛進」に対し、「邁進」は勢いが控えめです。
また「猛進」は必死な、周囲を顧みないニュアンスを含んでいますが、「邁進」はそういったニュアンスも弱く、「ひたむきに前進している」というような場合に使われます。
「驀進」の読み方と意味
「驀進」は「ばくしん」と読み、勢いよく、まっしぐらに進むことを意味します。こちらも「猛進」や「邁進」と意味は似ていますが、細部が異なります。
「猛進」は激しくなので、程度が甚だしくなければ使われません。一方で「邁進」は恐れることなく、元気よくなので、生物に対して使われる場合が多いです。
対して「驀進」は機械に使われる場合が多く、たとえば「車が驀進する」だと、運転が激しくなく、機械なので元気も関係なく、しかし勢いよく目的地に向かっている、と使い分けられます。