篤実の意味
篤実は、人情にあつく実直なこと、誠実で親切なこと、またはそのさまを意味します。真面目で思いやりのある人、その人柄を表現しています。名詞と形容動詞として使うことが出来ます。
篤実の使い方
- 彼は篤実な人である。
- 責任感も強く篤実な人柄で、誰からも慕われている。
- 私の祖母は篤実な人で、怒ることはありませんでした。
皆から慕われていて、真面目で思いやりのある人は、周りを穏やかにしてくれます。このような友達を褒める場面で使って下さい。
篤実な人柄とは
具体的に篤実な人とはどのような人柄だと感じましたか。篤実な人を周りで見つけることは、意外と少ないようです。ある程度の年齢を重ねて、心に余裕ができ、他人に対して優しくなれる人を思い浮かべましたか。確かに、後輩や年下の人に「篤実な」と使う場面は少ないですね。
- 誠実で、誰にでも裏表のない人
- 相談や悩みを打ち明けられる人
- 明るく前向きな人
篤実の類義語
篤実の類義語はたくさんあります。二字熟語であれば「誠実」「真摯」「忠実」など、会話で使う時は「正直」「熱心」「思いやりのある」などで言い換えることができます。
篤実温厚とは
「篤実温厚」は、穏やかで情があつく、誠実なさまです。「温厚」は、穏やかで優しく情が深いことを意味しています。「温厚篤実」と表記されることもありますが意味は同じで、篤実よりもよく使われている四字熟語です。
篤実温厚の類義語は、「温良篤厚」「温柔敦厚」「温厚質実」などです。いずれも誠実な人柄を表現しています。
篤とは
意味
- 真面目で行き届いている、手厚いこと
- 病気が重い
- 音読み:「トク」
- 訓読み:「あつい」
- 「篤学」:熱心に学問に励むこと、またはその人
- 「篤志篤行」:まごころのこもった良いおこない 人情のあついおこない
- 「篤農家」:農業に熱心で研究的な人
- 「危篤」:生命の危ういこと、死を迎えようとする状態
皆さんが「篤」で最も多く思いつくのは「危篤」ではないでしょうか。そのため、「篤」に対して良い印象を持っていなかった人も多いようです。
「篤」の本来の意味である「手厚い」が転じて「これ以上ない」という意味になり、「危」を重ねて「これ以上悪化しないほど危ない状態」を意味するようになりました。「篤」そのものが重病を意味している訳ではありません。これで少しはイメージが変わったのではないでしょうか。
「とくとご覧ください」この部分は、漢字では「篤と」と表記します。「入念に」という意味があります。
人名にも使われる
人名にも使用されることの多い「篤」は、「あつし」「あつと」と読みます。俳優の【渡部篤郎(あつろう)さん】、サッカー選手の【内田篤人(あつと)さん】などが有名です。
人名としての「篤」には、「物事に熱心で優しい子」「思いやりのある人」になってほしいという親心が込められています。ドラマのタイトル「篤姫」も、まだ記憶に残っている方が多いでしょう。
実とは
小学校低学年で習う「実」の意味は、とても奥が深いです。
- 草木のみ、種:「果実」
- 中身、内容:「実質」「名実」「実技」
- いっぱいになる、豊かになること:「充実」「虚実」
- まこと、まごころ:「忠実」
- 偽りのない、本当:「実況」「実行」「実在」「実際」
- 親切心、誠心:「実直」
- 結果、成果:「結実」
- 物事の中核となるもの