「お世辞」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんも、「お世辞」を言ったり言われたりしたことがあるのではないでしょうか。本心は違うけれど、仕方なく口にする場合もあるかもしれません。「お世辞」は、人間関係を円滑にするのに役立つものでもあります。今回は、「お世辞」の意味や使い方を例文を通してご紹介します。

目次

  1. 「お世辞」とは
  2. 「お世辞」の例文と使い方
  3. 「お世辞」の類語
  4. 「お世辞」の外国語表現
  5. 「お世辞」は言わない方がいい?

「お世辞」とは

「お世辞」とは、「相手を喜ばせるための過度な褒め言葉」のことです。「世辞」に丁寧語としての「お」がつき、「お世辞」になりました。

「世」には、「国・社会・世の中・時勢」、「一家を受け継いだ間」、「国王などの治める期間」など、さまざまな意味があります。また、「辞」には「言葉・意見・訴え」、「断る、やめる」、「去る・別れる」などの意味があります。

この二つの漢字が合わさり、「世の中を言葉でうまく渡っていく」という意味で「お世辞」が使われています。「世渡り上手」は「言葉の扱いが上手な人」なのかもしれませんね。

「お世辞」の例文と使い方

  • またまた、そんなにお世辞を言われても、何も出ないよ。
「またまた~」や「何も出ないよ」は、「お世辞」と一緒によく使われる言葉です。そんなに褒められても、あなたに見返りはないから期待しないで、という意味です。
  • あまりにも見え見えのお世辞に、イラっとしてしまった。
「すごいですね」「素敵ですね」など、褒められれば誰でも得意な気分になります。しかし、明らかに見当違いであったり、過剰な褒め方だと、「ばかにされているのだろうか?」と不快になってしまうこともあるようです。
  • 彼のスピーチは、お世辞も出ないほどのひどい出来栄えだった。
お世辞は、本心ではなくても相手のためを思って言うものです。しかし、お世辞も言えないとなると、よほどその人物や物事に失望しているということなのかもしれません。
  • いやいや、君の作品は、お世辞抜きで素晴らしいよ。
何かを褒めるときは、多少大げさに表現することも多いでしょう。しかし、こちらの場合は、お世辞もいらないほどに心から「素晴らしい」という気持ちが表れています。

「お世辞」の類語

「お世辞」は、「言葉」によって相手を喜ばせるものです。ほかにも、「態度」で相手に取り入ろう、という表現があります。いくつかご紹介します。

  • 胡麻を摺る(ごまをする):「相手の機嫌をとって自分の利益をはかろうとすること」という意味のことわざです。胡麻をすり鉢でゴリゴリと摺ると、内側につぶした胡麻が付着します。その様子を、人にへつらうことにたとえたのです。
  • 媚びを売る:こちらも「胡麻を摺る」とほぼ同義です。「あいつは上司に媚びを売って出世したに違いない」など、立場が上の人に対して使うことが多いです。「媚びへつらう」「おもねる」ともいいます。

「お世辞」の外国語表現

外国にも、「お世辞」そのままの意味の表現があります。日本特有のものではなく、世界でも「お世辞」が使われているとは、「人に良く思われたい、喜ばせたい」という気持ちは万国共通なのかもしれませんね。
 

  • 英語:Flattery
  • 中国語:拍马屁、恭维など
  • 韓国語:빈말

「お世辞」は言わない方がいい?

人によっては、「お世辞は嘘をついているようで苦手」「本当のことしか言いたくない、言われたくない」と感じる方もいるでしょう。または、とにかく褒められることが好きで、「お世辞でもいいからどんどん褒めてほしい」という方もいるかもしれません。

「お世辞」に対しての受け取り方はさまざまです。しかし、100パーセントの嘘ではなく、「本当のこと」を大きく膨らませる、くらいの感覚が良いのかもしれません。

例えば、相手の鞄が素敵だと思ったとします。ただ「いい鞄だね」よりも、「その鞄どこで買ったの?○○さんらしくて似合う」の方が、そのあとの会話も広がり、本音なので相手も悪い気はしないのではないでしょうか。


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