「昨今」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは、「昨今」という言葉を聞いたことがありますか。日常会話ではあまり使わない言葉ですが、ニュースなどで耳にしたことはあるのではないでしょうか。本記事では「昨今」の意味や定義、使い方などを具体的に例文を紹介しつつ解説します。

目次

  1. 「昨今」とは
  2. 「昨今」の使い方
  3. 「昨今」の類語
  4. 「昨今」の英語表現

「昨今」とは

「昨今」は、「昨今の国際経済は」のように使われる言葉です。「昨今」と書いて、「さっこん」と読みます。みなさんも新聞記事やニュース、スピーチなどで目にしたり、耳にしたことがあるのではないでしょうか。とくにビジネスシーンでは、しばしば用いられる言葉です。

「昨今」の意味

「昨今」とは、「このごろ、近頃」の意味で使われます。「昨」とは、「過ぎ去った日・むかし」の意味があります。「今」は、「現在・このごろ」などの意味があります。「昨今」とは、今とむかしの間の漠然とした期間を表しています。

「昨今」が表している期間は曖昧で、具体的な定義はありません。主にそう遠くない昔から現在までのイメージで使用され、文脈によって言葉の示す期間は変化します。

例えば「昨今のロボット技術の発展」といった場合は、昨今が数年程度というニュアンスで使用されています。ロボット技術といったものは、数ヶ月間隔では発展しないであろうことが推察されるからです。

逆に「リニューアルオープンしたので昨今は忙しい」のように使う場合は、数か月程度というニュアンスになります。これも、店舗がリニューアルオープンによって受けるであろう、客足の影響期間を推察した結果です。このように「昨今」の使用される文章においては、示される期間を文脈から推察しなければなりません。

「昨今」の使い方

「昨今」は期間を表す言葉のなかでも、やや堅い表現となるため、日常会話やちょっとしたやり取りの際にはあまり使用されません。

また示すべき期間がはっきりしている場合などは、「昨今」のような曖昧な言葉を使わず、「1年前」「3ヶ月前」といった具体的な表現が望ましい場合も多々あります。

「昨今」の例文

  • 昨今の世界情勢を考えると旅行は控えた方がいい。
  • 昔は活躍していたが、昨今は姿を見かけない。
  • 高齢者は、昨今の若者事情に疎くなりがちだ。
  • 昨今の若者は電話をあまりかけない。
  • 昨今の世界経済は、回復傾向にある。
  • 昨今の中国の経済発展には、目を見張るものがある。

「昨今」の類語

「この頃」

「この頃」は、「昨今」のように「少し前の過去から現在まで」を表す言葉です。「昨今」ほど堅い表現ではなく、日常会話でも頻繁に使われます。

「この頃」は「昨今」より短い期間を表しています。「この頃は体調がよくない」のように短い期間を表し、「この頃の科学技術」のような長い期間を表す場合には、あまり用いられません。

「近頃」

「近頃」も「少し前の過去から現在まで」を意味し、「この頃」よりは長い期間を表す言葉です。

こちらも「昨今」ほど堅い表現ではないため、「昨今」を柔らかい表現に変えたい場合に活用できる熟語です。「近頃引っ越してきた隣人は、とてもいい人だ」のように使います。

「近年」

「近年」は「ここ数年」という意味で使用されます。「この頃」「近頃」よりは堅い表現になりますが、「昨今」よりも示す範囲がはっきりしている点が特徴です。

「何年と明言は出来ないが、ここ数年であることは間違いない」という場合によく活用される表現です。

「昨今」の英語表現

「昨今」を英語で表すと「recently」、「lately」、「these days」といった表現になります。日本語と同様、英語にも複数の類語があります。これらの単語は文法的に大きな違いがあります。

「recently」は、過去形、現在完了、過去完了形で使われます。「lately」は現在完了形のみで、「these days」は現在形のみで使われます。


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