「バッシング」とは
「バッシング」は、「多くの人からバッシングを受ける」というような使い方をします。見かける機会が比較的多くなってきた言葉です。
「バッシング」とは、個人や団体に対して根拠のない批判もしくは過剰な批判のことを指す外来語です。英語の「bash」の進行形「bashing」です。「bash」の意味は「殴る」、「叩く」などです。
「バッシング」は昔からありましたが、最近ではSNSなどが浸透し多くの人が簡単に情報を発信できるようになったこともあり、簡単なことで「バッシング」が起こるようになりました。ネット用語では「炎上」とも言われます。ちょっとしたSNSの発言が、取り返しのつかないことになることも珍しくなり、ネット上での発言にはより一層注意が必要です。
「ジャパン・バッシング」
「ジャパンバッシング」とは、欧米諸国が日本に対して経済面・政治面で不当に攻撃をすることです。「日本たたき」とも言われます。欧米諸国から日本に対しての反発や批判が、日本側に対して一方的でアンバランスなものだと判断された際、それを問題視して使われた言葉です。日米の貿易摩擦で表面化した、アメリカからの反日感情の高まりで発生した社会現象をさす場合が多いです。
最近では、アメリカが対中関係を重視したため、日本を軽視したことも「ジャパンバッシング」と呼ばれることもあります。
「バッシング」一例
「バッシング」にも多くの種類があります。マスコミ発信のものや、SNS発信のものなど様々です。ここでは、その一例を紹介します。
「芸能人の不倫」
「芸能人の不倫」は、「バッシング」が発生しやすいです。多くの人がその存在を知っているので、SNSなどで簡単に批判をしやすいというのが、背景にあると思います。ワイドショーなどで定期的に情報を目にすることも「バッシング」が発生しやすい原因です。
本来であれば、不倫や浮気は当事者間の問題なので一般人には関係のない話です。しかし、「バッシング」は発生します。それは、不倫や浮気という問題が身近でも起こりうることであり、その批判のしやすさも一因です。
「生活保護」
最近、よく見かけるようになったのが「生活保護バッシング」です。「生活保護」とは生活に困窮している国民に対して国が行う公的扶助制度です。「生活保護バッシング」は、生活保護そのものを敵視しているものと、その制度の悪用を問題視しているものがあります。前者の批判は、まさに「バッシング」を言える根拠のない批判です。しかし、後者の問題は「バッシング」とは呼べず、制度として改善していくべき問題です。
映画「バッシング」
映画「バッシング」は、2004年に発生したイラク日本人人質事件をモチーフに作成された、2005年の作品です。第58回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映されました。
飲食業界用語「バッシング」
飲食業界用語でも「バッシング」が使われています。一般的に用いられている「バッシング」とは意味が全く違います。この場合の「バッシング」は「テーブルの上を片付けること」、「店を朝の状態に戻すこと」などの意味で使われます。「食事中に空いた皿を片付けること」を「中間バッシング」といいます。
もともとは、英語の「bus」です。「bus」は動詞で、意味は「ウェイター、ウェイトレスの助手をすること」です。ちなみに下げた皿をのせる手押し車を「バッシングカート」と呼びます。