必死
「必」ず「死」ぬと書いて、「必死」というこの言葉。よくよく考えると重みのある言葉のように感じますが、日常でも使うことが多い言葉ですよね。仕事に取り組むときや勝負の場面で用いられることも多いと思います。今回はこの「必死」という言葉の意味や例文など、改めて紹介していきたいと思います。
必死の意味
必死の「必」
まずは「必死」の中の「必」という漢字の意味を紹介します。「必」は音読みでは「ヒツ」、訓読みでは「必(ず)」と読みます。テレビのクイズ番組などで、書き順についての問題が出されることが多い漢字です。また、「必」という漢字単体で使われることはほとんどないようです。
その「必」という漢字ですが、「かならず」や「そうしなくてはならない」といった意味が込められています。「必」という漢字がついた熟語は非常に多く、必ずそうなうことを意味する「必至」や言葉の通り必ず勝つことを指す「必勝」から、なんとしても見る価値のあること「必見」やかならず読まなければならないこと「必読」などがあります。
必死の「死」
次に「必死」の「死」の意味について紹介していきます。「死」は音読みでは「シ」、訓読みでは「し(ぬ)」と読みます。その「死」という漢字には「命が絶えること」、「活動力がないこと」などを指します。命あるものには必ず訪れる事柄であるため、誰もが知っている漢字であるといえるのではないでしょうか。
「死」という漢字を使った熟語も数多く、見えない範囲を意味する「死角」や過去に使われていたが現在では使われない言葉のことを指す「死語」などがあります。感知できない場所や現在はなくなってしまったものごとなどを表す言葉に含まれることが多いようです。また、野球では「死」を「アウト」という意味で用います。
「必死」の意味
これらの漢字が合わさった「必死」という言葉ですが、どういった意味を持っているのでしょうか。まず1つ目に、その言葉通り「必ず死ぬこと。」という意味があります。そして2つ目に「死を決してなすこと。」「全力を尽くすさま。」という意味があります。日常で一般的に使われるのはこちらの意味でしょう。3つ目に将棋に関する意味で「次の手で必ず詰むような形」のことを指します。
必死の例文
「必ず死ぬこと。」、「全力を尽くすこと。」などの意味を持っている「必死」という言葉。主に勝負事などで使われることが多いようです。そんな「必死」の例文を紹介していきたいと思います。
・必死の覚悟をする。
この例文は「必ず死ぬこと。」という意味を用いた例文ですが、死を覚悟するほどの決意といったことから「全力を尽くす。」ことも含まれています。
・戦いに必死だ。
戦うことに命をかけている様子を表した例文です。
必死の類義語・関連語
必死の類義語
「必死」の類義語には「命がけ」や「死に物狂い」といった言葉があります。「命がけ」とは「命を失っても構わないというさま」を、「死に物狂い」とは「死んでもかまわないという気持ちで物事に当たること。」を意味しています。どちらも「全力を尽くすこと。」という意味を持っており、命をかけて物事に当たるという懸命さが感じられる言葉です。
必死の関連語
「必死」の関連語には「捨て身」「懸命」「大わらわ」「躍起」などの言葉があります。「捨て身」は「自分の身を捨てる覚悟で事をすること」、「懸命」は「力いっぱい頑張ること」、「大わらわ」は「力の限り奮闘するさま」、「躍起」は「むきになって熱心に物事をすること」を意味しています。どの言葉にも共通しているのは「真剣に物事に取り組んでいること」です。
必死のまとめ
いかがでしょうか。「必死」という言葉には、簡単には口に出せないような意味が込められているようです。ですが、日常でも使われることの多い言葉であり、どんどんと使用範囲も広くなっている言葉のようですね。ご自身で「必死」という言葉を使う際に、紹介した意味などを思い出していただけたらと思います。