「断捨離」とは
「断捨離」は、「だんしゃり」と読み、この言葉は、やましたひでこ氏の著書『新・片付け術 断捨離』(2009年発行)にでてきたことから、世間に広く知られるようになりました。やました氏が考案した言葉で、ヨガの行法哲学「断行・捨行・離行」(だんぎょう・しゃぎょう・りぎょう)に由来しています。
断 : 入ってくるいらないものを断つ。
捨 : いらないものを捨てる。
離 : ものへの執着から離れる。
つまり、断捨離は、「いらないものを断ち、捨てて、執着することから離れること」を指しています。
なお、「断捨離」という言葉は、やました氏により、登録商標されているため、商業や営利目的などで、許可なく使用することはできません。ただし、個人的な体験談として、「断捨離」を発言することなどは、構わないです。
「断捨離」の目的
断捨離は、一般的には、片付けの代名詞のように扱われていますが、やました氏は、「断捨離はただの片付け術ではありません!」と発言しています。以下に、やましたひでこ氏の発言を一部抜粋。
断捨離の副産物はいろいろありますが、「選ぶ力」が磨かれるというのもその一つです。断捨離とは、選び抜いて選び抜いて選び抜いて・・・というその連続です。 (著書『新・片付け術 断捨離』より)
断捨離とは、そのモノに注目するのではなく、モノとの「関係」に焦点をあてるもの。 (ブログ2018年10月4日より)
やました氏のブログの副題が、「断捨離で日々是ごきげんに生きる知恵」とあるように、断捨離により、快適な人生を手に入れることを目指しているといえるでしょう。また、断捨離するものは、文房具などの物だけではなく、人間関係など、あらゆる面において行われます。
「断捨離」の言葉の用例
- 来年に引っ越すことが決まり、これを機に断捨離を始めた。
- いくつものSNSを見るのに日々追われていたので、インスタグラム以外を断捨離したら、時間に余裕が生まれ、精神的に楽になった。
- 人間関係も断捨離しようと、義理で行っていたお誘いを思い切って断ったが、その後とくに支障もなく、もっと早くから実行すれば良かった。
「断捨離」の関連語
断捨離をしている人を、「ダンシャリアン」とよぶ造語がありますが、いくぶん似たような意味をもつ言葉に、「ミニマリスト」や「シンプリスト」があります。
「ミニマリスト」
持ち物をできるかぎり減らし、必要最小限のものだけしか持たない人。自分にとって必要最低限のものだけを持つことで、かえって豊かに暮らせるという考え方に基づきます。
「シンプリスト」
物事を単純・簡素化し、シンプルな生活をする人。自分にとって大切と思うものだけに囲まれて生活することで、かえって豊かに暮らせるという考え方に基づきます。
「断捨離」の実践と効果
断捨離をしたことで、部屋が広くなった、時間に余裕ができたなど、生活のクオリティが上がり、また精神的ゆとりもでき、果ては恋人ができたなど、運気が上がった人もいます。断捨離のやり方は、人それぞれですので、ご自分にあった方法で断捨離を実行するといいでしょう。
ただ上述したように、断捨離は、やみくもに捨てるのではなく、選ぶことが必要なので、その判断を間違うと、断捨離後に後悔することもあります。例えば、昔の手帳をいらないと思って捨てたら、手帳だけに連絡先を控えていた人がいて、全く連絡がとれなくなってしまった、という場合です。
現在は、フリマアプリも盛んで、単に捨てて終わりではなく、捨てようと思っていた物を活用する術もあります。身も心もスッキリするといわれている断捨離、ぜひ実践してみてはいかがでしょうか。