「あぶく銭」とは
「あぶく銭(ぜに)」とは、「苦労しないで、または不正な方法で得た金銭」のことです。皆さんは、「苦労せずに不正な方法」というと、どのようなことが思い浮かぶでしょうか。
一般的には、「人からもらった」「拾った」「宝くじで当てた」という状況が、「あぶく銭」に当てはまります。
競馬やパチンコ、カジノなど、ギャンブルで得たお金は「あぶく銭」のイメージがあるかもしれません。しかし、リサーチを徹底的に行ったり、コツをつかむのに多くの時間や労力を費やしたりと、儲けを出すには努力が必要です。
ギャンブルを生業(なりわい:暮らしを立てるための仕事)にしている方もいます。なんとなく楽をして稼いでいる、というわけではないのです。人によって「あぶく銭」か「努力して得た金銭」か、捉え方が違いますので、注意して使うようにしましょう。
「あぶく銭」の「あぶく」とは何か
「あぶく」は「泡」のことです。サイダーの泡や食器洗いでできた泡など、皆さんも日常でよく目にすることと思います。その泡は、形を留めずすぐに消えてなくなってしまいますよね。
「努力して稼いだお金は身につくが、不正な方法で得たお金は泡のようにすぐになくなってしまう」という考えが、「あぶく銭」の由来です。
この考えは、「悪銭(あくせん)身につかず」ということわざで表すこともあります。「悪銭」は「あぶく銭」を言い換えたものですが、ほかに「質の粗悪な貨幣」という意味もあります。
また、「泡」は「口の端に吹き出るつばの小さな玉」のことも表します。「泡を食う:驚き慌てること」「泡を吹かせる:相手を驚き慌てさせること」という言葉があります。皆さんも、コメディ漫画でキャラクターが口から泡を吹いている場面を見たことがあるかもしれません。
「あぶく銭」の使い道
予期せぬ収入は、嬉しいですが使い道に困ってしまう方も多いかもしれません。ここでは、「あぶく銭」の使い方をいくつかご紹介します。
- 人のために使う
- 自己投資する
- 貯金する
- 思い切って欲しいものを買う
「あぶく銭」の関連語
- ぼろ儲け
- 荒稼ぎ
これらの二つの言葉は、あまりポジティブな意味では使われません。稼ぎの良い人に対して、褒めるつもりで「最近荒稼ぎしてるね」「ぼろ儲けだよね」と言うと、失礼だと思われるかもしれません。
「あぶく銭」のまとめ
人が生活していくのに、お金は必要不可欠です。たとえ百円でも、百円を稼ぐには労働しなければいけません。働くようになって初めてお金を稼ぐ大変さがわかった、という方もいるかもしれません。
空から降ってきたような「あぶく銭」は、ラッキーと楽観的に捉える人もいれば、気後れして使い道に悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。いずれにしても、自分が心から納得する方法で有効利用できると良いですね。