「桃栗三年柿八年」とは?意味や使い方をご紹介

「桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)」とは、何事も成し遂げるにはそれ相応の年月がかかるという意味のことわざです。テンポの良いリズミカルなフレーズは、多くの人に親しまれています。この記事では、「桃栗三年柿八年」の意味や使い方を詳しくご紹介します。

目次

  1. 「桃栗三年柿八年」の意味
  2. 「桃栗三年柿八年」の出典
  3. 「桃栗三年柿八年」の続き
  4. 「桃栗三年柿八年」の使い方
  5. 「桃栗三年柿八年」のまとめ

「桃栗三年柿八年」の意味

「桃栗三年柿八年(ももくりさんねんかきはちねん)」とは、どんな事も成し遂げるにはそれ相応の年月がかかるという意味で、勤勉の大切さを教えることわざです。

これは、桃·栗·柿が実際に種から芽がでて実がなるまでの期間が桃と栗が3年、柿が7~8年かかるところから来ています。

「桃栗三年柿八年」の出典

「桃栗三年柿八年」は、江戸時代後期に作られた『尾張(大阪)いろはかるた』の「も」のことわざとして取り上げられています。「いろはかるた」には『尾張(大阪)いろはかるた』の他に、代表的なものには『江戸いろはかるた』『京都いろはかるた』等があります。

ちなみに、それぞれの「も」のことわざは以下の通りです。
 

『江戸いろはかるた』
門前の小僧習わぬ経を読む(もんぜんのこぞうならわぬきょうをよむ)
意味:日頃から見聞きしているものは、自然と身につくということのたとえ。
 
『京都いろはかるた』
餅は餅屋(もちはもちや)
意味:何事も専門家にまかせるのが一番いいということのたとえ。

「桃栗三年柿八年」の続き

「桃栗三年柿八年」には、続きの詞があります。地域や年代によって内容が異なりますが、有名なものをいくつかご紹介します。
 

  • 桃栗三年柿八年 柚子の大バカ十八年
  • 桃栗三年柿八年 枇杷(びわ)は早くて十三年
  • 桃栗三年柿八年 林檎にこにこ二十五年
  • 桃栗三年柿八年 銀杏(ぎんなん)のバカヤロ三十年
  • 桃栗三年柿八年 胡桃(くるみ)の大バカ二十年
  • 桃栗三年柿八年 梨の馬鹿目が十八年
  • 桃栗三年柿八年 梅は酸いとて十三年 柚子は九年花盛り 枇杷(びわ)は九年でなりかねる
  • 桃栗三年柿八年 梅は酸い酸い十三年 梨はゆるゆる十五年 柚子の大バカ十八年 みかんのマヌケは二十年
  • 桃栗三年柿八年 女房の不作は六十年 亭主の不作はこれまた一生

「桃栗三年柿八年」は果樹が種から実をつけるまでの実際の年月を言っていますが、続きに出てくる果物の表記してある年月は、実際の植物の生育のスピードと必ずしも一致していません。果物以外に「女房」や「亭主」が続きに出てくるところも面白いですね。

「桃栗三年柿八年」の使い方

「桃栗三年柿八年」は、地道な努力の大切さを伝える場合などに使われます。例文を見てみましょう。

「桃栗三年柿八年」の例文

  • 司法試験の勉強は、「桃栗三年柿八年」、何年もかけて地道に努力することが必要不可欠だ。
  • 「桃栗三年柿八年」というように、料理の世界では下準備や後片付けから始まる厳しい修行を積んだ後、やっと調理を任されるようになる。
  • 彼は学生時代は全くの無名選手だったが、「桃栗三年柿八年」の精神で努力をした結果、社会人になってから日本代表に選ばれるようになった。
  • 音大に入学した途端に手当たり次第コンクールに出場するのではなく、「桃栗三年柿八年」というように、まずはじっくり練習を積むべきだ。

例文からは、何かの分野で一人前になったり大成するには、それ相応の時間をかけて努力する必要があるということを「桃栗三年柿八年」が表現していることがわかります。

また、焦っている人に対して「桃栗三年柿八年」と言うことで、成功するには時間がかかるのだから焦っても仕方がないというニュアンスを伝えることも出来ます。

「桃栗三年柿八年」のまとめ

「桃栗三年柿八年」は、事を成し遂げるためには日々コツコツと努力を重ねる必要があることを私たちに伝えている言葉です。頑張ったからと言って必ずしも良い結果が約束されている訳ではありませんが、地道な努力の積み重ねの先には、すばらしい成果が実ると信じて日々頑張りたいですね。

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