「鋭意」とは?意味や使い方をご紹介

「鋭意(えいい)」は、「一生懸命に、気持ちを集中して励むさま」を表す副詞です。この記事では、「鋭意」の使い方と例文、類語・言い換え表現をご紹介します。正しい使い方をマスターして、ビジネス文書で使いこなせるようになりましょう。

目次

  1. 「鋭意」の意味
  2. 「鋭意」の使い方
  3. 「鋭意」を使った例文
  4. 「鋭意」の類語・言い換え表現

「鋭意」の意味

「鋭意(えいい)」は、「一生懸命に、気持ちを集中して励むさま」を表す副詞で、自分の行為や現在進行形でしていることに対して、ひたすらに力を注いでいる状況を表します。

「鋭」は「鋭い(するどい)」という漢字で、「意」は「意思」「意志」「意見」などの「意」です。この2つの漢字を合わせて、「気持ちをするどく一点に集中させはげむこと」という意味になります。

「鋭意」の使い方

「鋭意」は「鋭意努力します」というように、「ちゃんとやっています」「頑張ります」という意味合いで使われる言葉です。何かを作成する、開発する、検討するなどの場面で、「それに集中しています」という意味で使います。

副詞なので、「鋭意努力します」「鋭意検討します」のように使います。「鋭意します」は間違った表現なので気をつけましょう。

「頑張ります」という言葉は、伝わりやすい反面ビジネスの場面では子供っぽい表現になってしまいます。大人が使う言葉としても適切ではありません。そんなときに「鋭意」を使うことで「私(私たち)は自分のやるべきことをしっかりやります(やっています)」という状況と気持ちを、ビジネスにふさわしい状態で伝えることができます。

また、「鋭意」はポジティブな意味合いで使われる言葉です。「前向きにやっています」「すすんでやっています」という場面で使用されます。不祥事を起こした際の謝罪などには不向きな言葉なので、使い分けるようにしましょう。

「鋭意」を使った例文

鋭意努力いたす所存(しょぞん)でございます

「鋭意」は「努力」とセットになって使われる場合が多く、典型的な使い方のひとつです。 同じ意味で最も簡単な言い方は「頑張ります」であり、少しかしこまった表現が「努力します」です。さらに懸命さを伝えるためには「鋭意努力します」と表現すればいいでしょう。 公的なビジネスの場に相応しい表現として「鋭意努力します」という言い方を覚えておくと役に立つでしょう。

鋭意製作中です


「鋭意製作中です」という言葉は、「あるものごとについて、全力を尽くして製作にとりかかっている」ということを表す表現です。テレビ番組や映画製作の関係者だったり、絵画や彫刻などの芸術作品製作にたずさわっているビジネスパーソンは押さえていて損のない表現です。

社内で鋭意検討しております

「社内で鋭意検討しております」は、「もろもろの条件を比べて、良いかどうかの結論を出すのに全力を傾けている」という場面で使える表現です。「検討」とは「物事をいろいろの面からよく調べ、それでいいかどうか考えること」という意味です。「鋭意検討」とは、ある案件について前向きに検討しているという意味を表す言葉で、単に「検討します」というよりも、前向きに考えていることを表すことができる表現です。

「鋭意」の類語・言い換え表現

「鋭意」と似た言葉には、「一生懸命」「熱心」「ひたむき」「専心(せんしん)」「専念」「精一杯」「精進(しょうじん)」などがあります。

「一生懸命に取り組むさま」を表す言葉には、「頑張る」「努力する」「尽力(じんりょく)する」「奮闘(ふんとう)する」「力を注(そそ)ぐ」「力を尽くす」「奔走(ほんそう)する」「精(せい)を出す」という言葉があります。

「前向きに取り組む」という意味では、「邁進(まいしん)」という言葉を使うこともあります。「鋭意」と「邁進」との違いは、「集中して取り組む」という意味合いがあるかどうかです。「邁進」とは、「ある物事に対し、恐れずひたすらに突き進むこと」を意味します。ポジティブで前向きな行為を指すことは共通しますが、「集中して励む」という意味合いはありません。「力強さ・元気の良さ」を表すためには「邁進」を、「謙虚さ・懸命さ」を表すためには「鋭意」を使うようにすればいいでしょう。

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