「酔狂」とは?意味や使い方をご紹介

「酔狂(すいきょう)」とは、読んで字のごとく「酔って狂ったような」状態や行動を指す言葉です。ただ「酔狂な」人がいつも酒に酔っているかというと、そんなことはありません。ここでは言葉の意味と使用法に加えて、具体例を挙げつつ「酔狂」について解説します。

目次

  1. 「酔狂」とは
  2. 「酔狂」の使い方
  3. 「伊達や酔狂」とは
  4. 「酔狂連」とは
  5. 「酔狂老人卍」とは

「酔狂」とは

「酔狂」の意味

まず、辞書的な意味から見ていきましょう。「酔狂(すいきょう)」には「酒に酔って取り乱すこと」のほかにも、「好んで人と異なった行動をとること。またはそのさま」という意味があります。好奇心や、人と違うことを好む性格から、変わったことばかりする「物好き」な人のことを「酔狂」と言います。

「酔興」や「粋狂」について(同音異字)

古い小説などには「すいきょう」と同じ読みに、「酔興」や「粋狂」などという漢字を当てている例が見えます。これらは意味的には同じですが、ややニュアンスが異なるようにも思えます。「酔興」であれば「酔って興がのって」いる様子、「粋狂」であれば「“いき”であることに狂って」いる様子という風に解釈できます。

「酔狂」の使い方

「酔狂な」=「馬鹿げた」

「酔狂」という言葉は、「酔狂な」という風に、人やその行為に対する修飾語として使われるのが一般的です。

例えば「真夏に鍋とは酔狂なことだ」、「彼はプラモデルが好きだと言って、いくつも買い込んでいるくせに、一つも作らない。酔狂な奴だ」とか、「そこがブラック企業だとわかって就職するだなんて、酔狂にもほどがある」というような使い方をします。

これを見てわかる通り、「酔狂」であるのは、その人のおかしな(馬鹿げた)行いであり、当人が酒に酔っている必要はありません。むしろ、しらふの状態であるにもかかわらず、普通ではない行為に及ぶからこそ、「酔狂」と呼ばれることが多いようです。

応用編

「酔狂」は、「人助けが趣味だなんて、あいつは酔狂な奴だよ」といった風に、主としてややネガティブな意味で使われます。しかし、用法によってはその限りではありません。

例えば、自分がおこなった行為に対して、人から感謝の言葉をおくられた際に、「あれは酔狂でやったことだ。感謝されるいわれはないよ」などと言えば、ちょっとニヒルでクールなキャラを演じることができるでしょう。

「伊達や酔狂」とは

「酔狂」が用いられ、成句的に使われている表現として、「伊達や酔狂(で)」というものがあります。「伊達(だて)」とは「意気や侠気をひけらかすこと」「人目を引く振る舞いをすること」「好みがしゃれていること」を意味します。

「伊達や酔狂」という言葉は、後ろに「〜でない」という否定形を持ってくることで、「カッコつけや変人を気取っているわけではない」という意味の言葉として使われます。「伊達や酔狂でかばい立てるわけじゃない。私は彼が無実であるという、確たる証拠を持っているのだ」といった風に使います。

『魁!!男塾』の「卍丸」

余談となりますが、週刊少年ジャンプで連載していた『魁!!男塾』という少年漫画を読んだことのある人ならば、「伊達や酔狂」という言葉はおなじみのものかと思われます。

この漫画に登場する「卍丸(まんじまる)」というキャラクターは、そそり立つようなモヒカンヘアーに毒針を仕込んだマスクをし、「魍魎拳」という怪しげな拳法を駆使する、酔狂そのもののような存在です。とはいえ、この漫画の場合は、ほか大多数も負けず劣らず奇怪な格好をしているため、卍丸だけが飛び抜けて変というわけではありません。

が、それでも「伊達や酔狂でこんな頭してるんじゃねえんだ!!」と叫ぶや否や、みずからのモヒカンを「ガッ」と両手で手挟み、髪の毛の中に仕込まれていた大ぶりの斧を(ウルトラセブンのアイスラッガーよろしく)放り投げる卍丸の姿には、全国の少年が大きな衝(笑)撃を受けたことでしょう。

あるいは卍丸をきっかけに「伊達や酔狂」という言葉を覚えた少年も多かったのではないでしょうか。

「酔狂連」とは

「酔狂連(すいきょうれん)」は昭和26年(1951年)に結成された、徳島阿波踊りの団体名です。「連」とは、阿波踊りの同好団体に用いられる名称です。阿波踊りは全国各地で行われている催事であり、連ごとに衣装や踊り方に工夫を凝らすことで、参加者にも鑑賞者にも楽しまれています。

「酔狂老人卍」とは

「酔狂老人卍(すいきょうろうじんまんじ)」は、グルメ情報サイト「食べログ」で活動するレビュアーのハンドルネームです。

旧仮名遣いや漢字の旧字体、難読語などを多用しているため、一見古典文学マニアか何かなのかとも思うのですが、よく見ると「附屬」と書いて「つく」と読ませたり、「江戸東京博物館」を「みせものごや」と読ませていたりと、あくまでも擬古文調の、当人独自の文体なのだということがわかります。

きわめつけは、ほぼ全ての漢字に対しカッコ書きでルビ(よみがな)をふるという念の入れようであり、読みづらいとしか言いようのない口コミを1500件以上投稿しているあたり、「酔狂」の名は伊達ではないようです。


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