「清楚」とは?意味や使い方をご紹介

「清楚」(せいそ)の意味をご存知でしょうか。「清楚な人」のように使いますが、「清楚」が具体的にどのような状態であるのか、意外と明瞭な説明が難しいかもしれません。ここでは、「清楚」の意味や使い方を、「楚」の字義も含めてご紹介します。

目次

  1. 「清楚」の意味
  2. 「清楚」の使い方
  3. 「清楚」の類語

「清楚」の意味

「清楚」(せいそ)とは、「清らかで、飾り気がなく、さっぱりしたさま」という意味の言葉です。

「清」は「きよらか」という意味ですぐ理解できますが、「楚」の字は普段あまり見かけないため、すぐには意味が浮かばないかもしれません。少し深めておきましょう。

「楚」の字義

「楚」(ソ、いばら)の字は、並び生える「林」と、「疋」(蘇の字に通じて、「みずみずしい」)意から成り、幹が群がり成長する「いばら」が元々の意味と考えられています。

「いばら」から、「苦痛」や「むち」と言った意味もある(例:「楚痛」…痛み苦しむ)のですが、「清楚」にあるような「さっぱりした」という意味がどのように派生したかははっきりとはわかっていません。

自制心を持ち、むちを振るうように厳しく自己のありようを戒めるさまや、幹から芽吹いたばかりで必要最低限の機能しか持たない若く細い枝を形容する、と考えることができるかもしれません。

「清楚」の使い方

「清楚」は、辞書的な定義づけには含まれていないものの、一般的には「女性の美しさ」を指すことが多く、「控え目で慎ましく、清潔で、服装や振る舞いが華美ではない様子」に対して使います。

基本的には良いイメージであり、「清楚な女性」を好む男性は少なくなく、また女性目線でも「清楚系」と言われるようなファッションや装いの方向性はある程度世間に認知され、定着しています。

いわゆる二次元文化、サブカルチャーやキャラクタービジネスなどでは、「清楚」が基本的かつ理想的な「属性」や「特性」として扱われることもあり、時に現実離れした「偶像化された女性のタイプ」として描かれることもあります。

どのような女性が「清楚」か?

「清楚」という言葉には美に関わる主観的な価値観も含まれているため、これといった決定的な成立条件はありませんが、まず清潔感のある外見であることは前提的な条件です。

その上で、飾り立て過ぎないこと。化粧はしないか元の肌の色を生かした自然なものに留める。服装は落ち着いた色合いのものを選び、だらしなくしないこと。装飾品は最低限。品格と相手への敬意をもって振る舞うこと…などが「清楚」のイメージです。

自然なままの「素朴」とは違い、装いのこだわりや身だしなみの技術を発揮しつつも、過度にアピールすることなく自己の品位を保つスタイルが「清楚」の特徴といえるでしょう。

例文

  • 図書室の隅では、長い黒髪で、すらりとした長身の、清楚な感じの美少女が本を読んでいた。
  • 十年ぶりにお会いしたピアノの先生は、歳をとってもその清楚な笑顔は変わらず、子どもたちに好かれているようだった。
  • 彼女は、派手な色合いの服よりも、白や上品なグレーなど、清楚な印象を与える服装を好んだ。
  • アニメ好きな友人は、「現実にはなかなか清楚な女の子がいない」と嘆いている。

「清楚」の類語

楚々

「楚」の字を二度繰り返した「楚々」は、清らかで美しく、可憐なさまや、さっぱりしたさまを表します。概ね「清楚」と同じ意味と考えてよいでしょう。

例文:楚々とした令嬢が、背筋を伸ばしてこちらを見つめていた。

無垢

「無垢」(むく)は、いくつかの意味がありますが、「清楚」に近い意味としては「心身にけがれなのないこと」「混じりもののないこと」などが挙げられます。

飾らない様子や、派手でない様子が「清楚」と似ていますが、品格や身だしなみの技術のニュアンスはやや薄まり、幼いというニュアンスが強調される傾向がありますのでご留意ください。

例文:制服を来た無垢な少女たちが、談笑しながら学校へ向かって歩いている。

小綺麗

「小綺麗」(こぎれい)は、「きちんと整っていて気持ちのいい感じがする様子」のことです。人の装いなどに対して使う場合は、「清楚」と同じように使うことができるでしょう。

例文:道の向こうから、小綺麗で、こざっぱりとした感じの女性が歩いてきた。


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