「感無量」とは?意味や使い方をご紹介

「感無量」は、人の気持ちに関係する語であると予測はついても、具体的にどんな感情を表すのか、うまく言葉にするのは難しそうですね。また、「感無量」が四字熟語の省略語だとご存じない方もいるかもしれません。この記事では、「感無量」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「感無量」とは?
  2. 「感無量」の使い方
  3. 「感無量」に似た表現:感慨深い

「感無量」とは?

「感無量」(かんむりょう)は、四字熟語の「感慨無量」(かんがいむりょう)が省略された言葉です。「感慨無量」とは、はかりきれないほど心に深く感じることです。胸がいっぱいになり、何も言えなくなるような感じですね。

「感慨」とは、「しみじみと心に思うこと、あることに感じて心を動かすこと」です。「無量」は、「はかり知れないほどに多いこと」を表します。

「感無量」の使い方

「感無量」は、感激や感動で、心を揺さぶられるような場面で使われます。しかし、ただ「映画を観て感動した」といったことには用いません。「その人にとって、きっかけとなる大きな出来事」があることで、「感無量」の意味が引き出されます。

たとえば、仕事や研究で成功した、長年やってきたことが認められた、待ち望んでいたことが叶った、といったシーンですね。あるいは、結婚や子どもの誕生などといったライフイベントも当てはまるでしょう。

「あの頃は大変だったなぁ」と、過去の経験やこれまでの道のりを懐かしみながら、喜びに浸るようなイメージです。達成感や満足感、ほっとした気持ち、複雑に入り混じった感情が想像できるかもしれません。

「感無量」を使った例文

  • 研究の成果で受賞し、リーダーは感無量の表情をしていた。
  • ふるさとの大きな会場で、コンサートを開催した彼女は、感無量の面持ちでステージに立っていた。
  • 試合後のヒーローインタビューで現在の心境を聞かれたA選手は、ただ一言「感無量です」とだけ声を絞り出した。
  • 定年退職する日、同僚から「お疲れさまでした」と花束を受け取ると、入社した頃からの記憶が次々と蘇り、感無量の思いだった。

「感無量」に似た表現:感慨深い

「感慨深い」(かんがいぶかい)とは、しみじみと感動に浸っている様子、もしくは、ある思いに感じ入っている状態のことです。

「~深い(~ぶかい)」は、「情け深い」や「疑り深い」のように、名詞の後に接尾語的につくと、程度が甚だしいことを表します。「感無量」における「無量」に近いニュアンスですね。

【例文】
写真に映っている小さな子が、将来大物スポーツ選手になるかと思うと感慨深いものがあるね。


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