「ばれる」の意味
「ばれる」とは、「秘密・嘘・悪事など、隠していたことが表れること」という意味の言葉です。特に、主語となる人物にとって都合の悪いことが表ざたになること、というニュアンスが特徴です。
あいまいさ回避
「ばれる」には、他にも以下のような意味があります。
- 商談などが成立せず敗れる。転じて、失敗する。
- みだらである。
- 釣りで、針にかけた魚を取り逃がす。
しかし現代語で「ばれる」と言った場合には、「隠し事があらわになる」という意味がほとんどですので、本記事ではこれらの意味・使い方の解説は省略します。
「ばれる」の使い方
「ばれる」は、原則として「誰かにばれてしまっては困る事柄」について使用します。その特性上、何らかの「秘密」に関わることがほとんどですが、ちょっとしたイタズラから重大な機密事項まで、秘密の重要度はケースバイケースです。
書き言葉の中では、「ばれる」の三文字が文に沈んでしまうことを避けるためか、「バレる」と「ばれ」の部分がカタカナ表記されることもあります。
ただ、「ばれる」は少々口語的で俗っぽい印象もあります。日常使いには構いませんが、ある程度オフィシャルな場で「ばれる、ばれない」と言いたい場合には、後ほど紹介する類語をご参照ください。
例文
- 会社でミスを隠しても、いずれはばれる。早めに誰かに相談することが一番だ。
- 「その時間、私は部屋で寝ていましたよ」と彼はすぐにばれる嘘をついた。
- 子供が密かに持ち帰って押し入れで飼っていた猫の存在は、すぐ家族にばれた。
- 犯罪組織に潜入した捜査官は、自分の正体がばれないよう、言葉遣いから立ち居振る舞いまで徹底的に流れ者らしく演技した。
「ばれる」の類語
露見する
「露見」(ろけん、「露顕」とも書く)とは、「隠していた事があらわれること、ばれること」という意味の言葉です。その意味から、「ばれる」と「露見する」はほぼ同義語と考えて良いでしょう。オフィシャルな場などでも使用可能です。
なお、「露見」には「婚礼の3日目に行う披露の儀式」という意味もありますので、その点のみご注意ください。
【例文】
- 政治家が国際犯罪に加担していた事実が露見し、国民は大騒ぎになった。
- 私がその場にいたことは、まだ誰にも露見していない。
発覚する
「発覚」(はっかく)は、「罪悪・陰謀・秘密などのあらわれること」という意味です。「露見」とほぼ同義であり、すなわち「ばれる」とも同義語と言ってよいでしょう。
【例文】
- 自分が犯した不正の発覚を恐れ、彼はつたない嘘を重ねた。
- 長年独り身であると思われていた俳優が、去年結婚していたことが発覚した。
漏洩する
「漏洩」(ろうえい、ろうせつ)という言葉には、「水などがもれること」から転じて、「密事などがもれること(もらすこと)」という意味が含まれています。
国家、会社などの比較的大規模な「秘密」(集積された情報)が他に知られることについて使われることが多く、個人レベルの秘密などにはあまり使用されません。
【例文】
- 〇〇省の幹部に、機密情報漏洩の疑いがかかった。
- 秘密の漏洩を防ぐために、情報を共有する人間はごく一部に制限する。
露呈する
「露呈」(ろてい)とは、「隠れているものが外にあらわれでること」という意味です。「露見」と似ていますが、「露呈」には「悪いものが、秘密が…(あらわれる)」という意味が含まれていません。
そのため、正確には「ばれる」の類語とは言えないのですが、「隠れていた事実が結果的に露呈する」といったかたちであれば、似たニュアンスを持つこともあります。
【例文】
- 初めての練習試合の結果、チームの弱点が露呈した。(※「露見」「ばれる」は使用できない)
- どんなものであれ、隠し事はいずれは露呈するものだ。