「思わず」の類語とは?意味や使い方をご紹介

素晴らしい絵画を見て「思わずため息を漏らした」、ホラー映画を見て「思わず身震いがした」といった経験がある人も多いでしょう。では、この「思わず」の類語にはどんな言葉があるか、思い浮かびますか?この記事では「思わず」の類語を意味や使い方を含め紹介します。

目次

  1. 「思わず」の意味
  2. 「思わず」の使い方・例文
  3. 「思わず」の類語
  4. 「思わず」の英語表現

「思わず」の意味

「思わず」とは「そうしようと思った訳ではないのに。無意識に」という意味の副詞です。また、「思わず」は形容動詞でもあり、この場合は「心外である。意外である」ことを表します。

古典においては、「思はずなる世なりや」(意味:思いがけない男女の仲であるな)、「思わずげ」(意味:意外そうに思っている様子)といった形容動詞の用法が見られます。

しかし、現代ではほとんどが「思わず立ち上がった」「思わず笑った」のような副詞としての用法です。そこで、この記事では副詞の「思わず」について見ていきましょう。

「思わず」の使い方・例文

「思わず」は「無意識にそうしてしまった」ことを表しますので、多くの場合、衝動的な動作などが後に続きます。意図的に行う動作には使いません。「思わず勉強をする」と言わないのは、勉強は意識してやることだからです。

【例文】

  • テレビ観戦にも関わらず緊迫した試合展開に思わず息を呑んだ。
  • 合格発表当日、自分の番号が掲示板に載っているのを見て思わず友人に抱きついた。
  • 授業中に生徒たちがあまりにうるさかったので、思わず声を荒げてしまった。

「思わず」の類語

「ついつい」

「ついつい」とは「つい」を2つ重ねることで意味を強調した言葉です。「つい」には品詞によって様々な意味がありますが、副詞で使う場合には「思わず」という意味があります。

「つい怒ってしまった」というときの「つい」ですね。これを「ついつい怒ってしまった」とする場合は、「そのつもりもないのに」という程度が強調されていることになるのです。

【例文】

  • 今日が日曜日だという事をすっかり忘れ、ついついいつも通り朝6時に起床してしまった。
  • 授業が終わって教室を移動する際についつい筆入れを忘れてきてしまった。
  • 赤ん坊の笑った顔を見るとついついつられて笑顔になるのは何なのだろう。

「反射的」

「反射的」とは、「受けた刺激に対して瞬時に反応して、無意識のうちに何かをする様子」という意味です。無意識に、衝動的にという点においては「思わず」と似ていますね。

【例文】

  • 校庭の横を歩いていたら、ボールが飛んできたので反射的に身をかがめた。
  • 渓谷にかかる吊り橋の下をのぞき込んで、反射的に体がすくんでしまった。
  • 転んだときに反射的についた手を擦り剥いたので、絆創膏を貼った。

「不図」

「不図(ふと)」には複数の意味がありますが、「思わず」に通じるのは「これといった意識や理由もなく物事がおこるさま」という意味です。

【例文】

  • 風に舞い散る桜の花びらを見て、不図涙がこぼれてきた。
  • 不図笑みを漏らした私の顔を、彼女は不思議そうに見ていた。
  • 不図目覚めると、いつもは別の場所で寝ている愛猫が枕元にいた。

「思わず」の英語表現

「思わず」を英語で表す時に使われるのが「without thinking(考えていたこと以外=そうは思っていなかったのに」や「unconsciously(無意識に)」などです。

【例文1】

  • I started laughing without thinking at the sight of her bangs that she had cut herself.
  • 訳:彼女が自分で切ったという前髪を見て、私は思わず笑ってしまった。

【例文2】
  • I unconsciously look away from him because he didn't want to be involved.
  • 訳:見るからに関わりを持ちたくない相手だったので、思わず目をそらしてしまった。


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