「またとない」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「またとない」は、めったに遭遇(そうぐう)しないことです。今までを振り返るとそのような珍しい出来事はあったでしょうか。「またとない出来事」にあった経験がある方は、人生の転機をむかえた方かもしれませんね。「またとない」の意味や使い方を例文を交えて紹介します。

目次

  1. 「またとない」の意味
  2. 「またとない」の使い方
  3. 「またとない」の類語

「またとない」の意味

「またとない」は、連語(複数の単語がつながって、一つの単語と同様に使われる語)で、二度と同じことは起こらないという意味です。漢字では「又と無い」と表記します。

「また」は、再びという意味で、同じ物事がもう一度起こる様子を言います。「と」は格助詞で、「~とない」の形で下に打ち消しの言葉をともなった場合、わずかなことであっても「~ない」と否定するニュアンスが入ります。

「またとない」の使い方

「またとない」は、形容詞のように後に来る名詞を修飾する形で、ポジティブな意味を持ちます。象となった物や人を他で見ることがないと褒(ほ)める行動を起こすのに適切な時を表すといった意味で使います。

【非常に珍しい物事や人物を指して使う例】

  • またとない逸品(類を見ない素晴らしい品)
  • またとない才人(他で見られないほど優れた人物)
  • またとない喜び(二度とないくらい喜ばしい出来事)

【物事を行うのにちょうど良いことを指す例】
またとない好機(二度とないほどの良い機会)

「またとない」を使った例文

  • こちらの屏風(びょうぶ)はまたとない品です。家宝として大切に保管してください。
  • 彼は大学を首席で卒業して、企業でも素晴らしい成果を残したまたとない人物です。
  • 尊敬する先生に認められるのは、またとない喜びです。
  • 名前を売るためのまたとない好機だ。しっかりやらなくちゃね。
  • 降板した人の代役に選ばれるなんで、またとないチャンスだ。

「またとない」の類語

千載一遇

千載一遇」(せんざいいちぐう)とは、めったにないことを表す四字熟語です。「千載一遇のチャンス」、「千載一遇の機会」などの好機を表す言葉が後について、めったにないほどの好機が巡ってくる様子を表すことが多いです。

「千載」は千年の間のこと、非常に長い期間のたとえ、「一遇」は1回会うことです。千年の期間を経て1度しか会うくらいですので、非常に珍しいことを表すのが分かるでしょう。

【例文】
高名な〇〇先生に作品を直接見てもらえるなんて、千載一遇のチャンスだ。

優曇華の花

「優曇華の花」(うどんげのはな)とは、非常にまれであるということです。優曇華の花を見るのが難しいところから、滅多にないことに例えています。

「優曇華」は、インドの想像上の植物で3千年に1度花が咲き、開花した時にはインド神話の「転輪聖王(てんりんじょうおう)」が姿を表すと言われています。

【例文】
母の日に子供からプレゼントをもらうなんて、優曇華の花のように思えるよ。

不世出

不世出」(ふせいしゅつ)とは、世の中になかなか出てこない(現れない)くらい優れているということです。主に優秀な人物を褒める時に使われます。

【例文】
一社員から叩き上げで社長にまで出世し、業績を上方に上向かせた不世出の人物だ。

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