「身重」とは?
「身重(みおも)」とは、妊娠していること、つまり、お腹に赤ちゃんがいることを言います。
「身重」使い方
- 同僚の女性が、妊娠中にもかかわらず重たい荷物を抱えて運ぶ仕事を続けている。身重の体なんだから、無理をしないでほかの社員に頼ってくれればいいのに。
- 先日、高校の同窓会に行ったら、身重の女性がたくさんいてびっくりした。今年から来年は出産ラッシュでお祝いが大変そうだ。
- 妻が身重になったので、出産に合わせて僕も育休を取ろうと思います。この部では初めての男性の育休取得になりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
「身重」類義語
妊娠
「妊娠(にんしん)」は、女性が身ごもること、胎内に子どもを宿すことを表す言葉です。医学的には、受精卵が子宮に着床してから、出産によって赤ちゃんや胎盤が母親の身体の外に出ていくまでの状態のことを言います。これは日常会話でもよく使われる言葉ですね。
懐妊
「懐妊(かいにん)」は、妊娠することを表します。文章語(文章を書くときの言葉)として使われることが多く、話し言葉としてはあまり一般的ではないようですが、目上の人が妊娠した場合に使うとていねいな印象を与えます。
皇族の女性が妊娠した時などに、「○○妃ご懐妊」のように報道されているのを見る機会も多いものです。
懐胎
「懐胎(かいたい)」は、妊娠することを表します。この言葉も文章語として使われることが多い言葉です。
受胎
「受胎(じゅたい)」も妊娠するという意味で、こちらも文章語として使われることが多い言葉です。生化学的には妊娠の始まり、つまり、受精卵が着床することを表します。
「身重」英語での表現
'pregnant'
'pregnant'は妊娠している様子を表す形容詞です。妊婦ならば'pregnant woman'と訳すことができます。
- She got pregnant.(彼女は妊娠した。→彼女は身重になった。)
- She is pregnant.(彼女は妊娠している。→彼女は身重だ。)
'expecting'
'expect'は予期する・期待するなどの意味で用いられますが、出産予定であるという表現にも使われる言葉です。
- She is expecting a child.(彼女は身重だ。)
- She is expecting.(彼女は身重だ。)
'having [carrying] a baby'
'having [carrying] a baby'は、赤ちゃんができた(お腹に赤ちゃんがいる)というニュアンスから身重を表しています。
- She is having a baby.(彼女は身重だ。)
- She is carrying a baby.(彼女は身重だ。)
身重の様子
妊娠初期
妊娠15週ころまでを妊娠初期と言います。胎児はまだ小さいので、母親の外見には目立った変化はありませんが、体の中では急激な変化が起きています。妊婦さんに眠気が起きたり、便秘や頻尿になるのはそのためです。
また、妊娠5週から6週くらいにはつわりが始まるので、気分が悪くなったり、吐いてしまったりすることがあります。12週から16週くらいには吐き気が治まってくることが多いのですが、中には食事や水分をも十分にとれなくなって、点滴を受ける妊婦さんもいます。
この時期は流産の危険も高いので、妊婦さんやご家族は気が落ち着かない時期でもありますね。この頃から、タバコやお酒、薬など、胎児に影響を与えるものにも気を配る必要が出てきます。なお、妊娠15週ころの赤ちゃんは、身長15cm、体重120gくらいです。
妊娠中期
妊娠16週から27週ころまでを妊娠中期と言います。個人差はありますが、妊娠20週くらいになると赤ちゃんがお腹の中で動くのがわかるようになり、母親のお腹もどんどんふくらんできます。
この時期は安定期と言われ、多くの場合は妊婦さんのつわりも落ち着いてきます。しかし、妊娠22週以前に赤ちゃんが体外に出てしまうと生存が難しくなるため、まだまだ注意が必要です。妊娠27週ころの赤ちゃんは、身長35cm、体重1000gくらいです。
妊娠後期
妊娠28週から出産までを妊娠後期と言います。赤ちゃんがぐんぐん大きくなって、妊婦さんの体にも大きく負担がかかるため、腰痛や足のむくみ、貧血などが起こりやすい時期です。
通常、出産は妊娠40週ほどで迎えます。出産のころの赤ちゃんは、身長48cm~50cm、体重3000g~3200gくらいです。
妊婦健診
厚生労働省では妊婦健診を推奨しています。1回目の健診を妊娠8週目に受けた場合の標準的なスケジュールは、次のような全14回です。
- 妊娠初期から23週までは4週間に1回で全4回
- 妊娠24週から35週までは2週間に1回で全6回
- 妊娠36週から出産までは1週間に1回で全4回
妊婦健診では、基本検査(腹囲・血圧・尿検査など)や保健指導が毎回行われます。また、子宮頸がん検診やB型肝炎抗原検査、C型肝炎・HIVの抗体検査、梅毒血清反応検査などが、必要に応じて実施されます。