「頒布」とは?意味や使い方をご紹介

「頒布」という熟語をご存知でしょうか?通販をよく利用する方にとっては、馴染みのある言葉で、大まかな意味も把握できているかも知れませんが、読み方すら分からないという方も多いでしょう。「頒布」という言葉の意味や使い方について、類語を交えて紹介します。

目次

  1. 「頒布」の意味
  2. 「頒布」の使い方
  3. 「頒布」の類語

「頒布」の意味

「頒布」(はんぷ)という言葉は、品物や書類、資料などを多くの人に広く分け与えること配って行き渡らせることを意味します。渡す際に有償(代金を受け取る)か、無償(無料で配る)かは問いません。

「頒布」にはまた、法律を公に発表し、多くの人に広く知らせるという意味もありますが、現在はあまり使われていません。こちらの意味では「公布」という語句を用いる例が最近は多いようです。

「頒」が「領」の字と似ているからか、「頒布」の読み方を「りょうふ」と間違える方も目立ちます。「頒」の左部分は「分」ですので注意しましょう。

「頒布」の使い方

大勢に品物や書類などを配る

「頒布」という言葉は、品物や書類などを大々的に配る場合に使われます。具体的な例を挙げると、新製品の発表会で多くの人にその試供品を渡す宣伝の資料やダイレクトメールなどの書類を不特定多数の人に配って購入やサービスの使用を検討してもらう、などです。

【例文】

  • 神社のお祭りで参拝に来た人に対してお守りを頒布していた。
  • 試飲会で、新茶の頒布をした。
  • ご希望の方にはカタログを頒布いたします。

会員制の通販

毎月の会費(代金やレッスン費)を支払うことで、定期的(多くは1ヶ月に1回のサイクル)に商品が届くサービスを指すのにも、「頒布」という言葉を用います。

「頒布会」は加入者に商品を配るサービスを申し込んだ人の集まり、「頒布価格」は配送利用するための価格、つまり会費や会費に相当する商品の値段を指す言葉です。

1ヶ月ごとに必要な材料や道具、テキストが届き、決まった回数で学べる手工芸の講座、テーマに沿ってコーディネートされた色々な衣料品や雑貨が配送されるサービス、旬の食べ物や様々な種類の飲み物が毎月楽しめるコースなどがあります。

【例文】

  • パッチワークの頒布会に加入し、コツコツと作りあげ来月には完成する予定だ。
  • 月々の頒布価格が安く、毎月おいしいフルーツが食べられ満足している。
  • コーヒー豆通販の頒布会員になり、毎月違う国のコーヒーを淹れて楽しんでいる。

頒布権

「頒布権」(はんぷけん)は著作権の一種です。著作権上は、映画の著作物にのみ認められています。有償か無償かに関わらず、複製した映画フィルムを公開する目的で譲り渡したり、貸し与えたりすることを制限できる権利のことです。

【例文】頒布権を侵害しないように、テレビで放送していた映画を録画して人に渡すのは避けたほうが良いね。

「頒布」の類語

配布

「配布」(はいふ)は、広く多くの人にわたるように配るということを表し、「頒布」と同じような意味で使うことのできる言葉です。「布」という漢字は「広範囲に広く行き渡らせる」意味を持ちます。

同じ読み方の「配付」と間違えないように注意しましょう。こちらはめいめいに配ることを表し、「頒布」よりも範囲が限定されたニュアンスで使われます。「付」は「手渡す」ことを表すため、個々に配る意味合いが強くなるのです。

【例文】

  • 展示会があるため、店頭の顧客に新車のパンフレットを配布した。
  • 新店舗の宣伝のため、周辺地区の世帯にチラシを配布するつもりだ。

定期購入

「定期購入」(ていきこうにゅう)は通販の購入の仕方の一つで、1ヶ月1回、のように期間を決めて定期的に商品を購入する方法です。送料や1回あたりの代金が割安になる特典を設るなど、顧客への配慮がされている場合もあります。

「定期購入」も決まった時期に商品が届けられる意味では「頒布会」での購入と似ています。しかし、基本的に同じ商品が届けられる、「購入する会」の募集はない、会費ではなく商品の価格を支払うという点で「頒布」の購入と異なります。

「定期購入」は、サプリメントや水などの食品、水やおむつなどの日用品や生活必需品、シャンプーやカラートリートメントなどの化粧品など、使う銘柄がある程度決まっている普段の生活に欠かせない品物などが対象になります。

【例文】

  • なかなか店頭に見当たらず、ミネラルウォーターの定期購入を検討しています。
  • カラートリートメントを定期購入して、送料を浮かせている。


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