「コンマイ」とは?
「コンマイ」とは、ゲームメーカーであるコナミデジタルエンタテイメント、あるいはコナミグループを統括するコナミホールディングス(コナミ)を指すネットスラングです。ネット上では半角カタカナや英字で「コンマイ」「KONMAI」と表記されることもあります。
コナミグループはスポーツクラブ経営など他業種の事業も手掛けていますが、以下に記す由来のせいか、「コンマイ」という呼称が用いられるのは基本的にゲーム関連に限られます。
また、「コンマイ」は蔑称として使われることも多いため、使用する場合はマイナス面を含む単語であることを認識しておきましょう。
「コンマイ」のネタ元は?
コナミの自社製アーケードゲームである「ギターフリークス」及び「ドラムマニア」において、社名である「KONAMI」を「KONMAI」と誤植表記してしまったのが「コンマイ」のネタ元です。
さらにこれだけにとどまらず、アーケードゲームにおいて何度も自社名を誤植する事態が続いたため、「コンマイ」はゲーマーを中心に広まっていきました。
最初こそ誤植そのものを揶揄(やゆ)する言葉でしたが、次第にコナミそのものを指す言葉として使用されるようになり、やがて、派生語まで生むネットスラングとして定着したのです。
「コンマイ」の派生語
「コンマイクオリティ」
誤植から生まれた「コンマイ」。そこから派生して、コナミの自社製ゲームにおける誤植、重大なバグや不具合、ユーザーのニーズと乖離した仕様を揶揄する、新たなスラングが生まれました。「コンマイクオリティ」です。
「コンマイクオリティ」の元ネタは、東急電鉄のキャッチコピー「それが、東急クオリティ」です。このフレーズを真似て、ネット上では、特定の会社に対して「〇〇クオリティ」と面白おかしく揶揄するのが流行っていたのです(〇〇には社名が入ります)。コナミも前々から「コナミクオリティ」「KONAMIクオリティ」などといわれることがありました。
その後「コンマイ」というスラングが定着した結果、「コナミクオリティ」が「コンマイクオリティ」となったわけです。
用法としては、誤植やバグなどの具体例を挙げたうえで「それがコンマイクオリティ」と続けるのが常道です。ちなみにこの言葉、「コンマイ」のネタ元に関連して、家庭用ゲームよりもアーケードゲームで使用されることの方が多いようです。
「コンマイ語」
こちらは主に「遊戯王オフィシャルカードゲーム」において、複雑すぎて理解できないカードの効果を揶揄する言葉です。
「遊戯王オフィシャルカードゲーム」は、幅広い年齢層に浸透しているコナミのトレーディングカードゲームですが、非常にルールが複雑なことでも有名です。
カード内の効果テキストが一文字違うだけで、全く別の効果として扱われる。熟練者ですら見分けがつかず、似ているカード一枚ごとに処理を覚えなければならない。そうした事態が当然のように頻発するほど、このゲームの仕様は難しいものとなっています。
ルールの複雑さについてはコナミ側も認識しているようで、「遊戯王OCG事務局」という部署に電話やメールで質問することができます。ところが質問してもまともな答えが返ってこないケースがあるため、当事者のコナミですら理解できない日本語ではない言語、すなわち「コンマイ語」として皮肉られるようになりました。
なお、ここから更に派生した言葉に、熟練者でも習得困難な効果を持つカードを指して、「コンマイ語検定〇級の問題」などと称するものもあります。
「コンマイ」と派生語の使用例
- 「コンマイ」はユーザーの求めるものがわかってない。
- ひどい誤植だ。それが「コンマイクオリティ」。
- このカードの効果は「コンマイ語検定1級」の問題だ。
むやみに使うのは控えましょう
記事冒頭でも書きましたが、「コンマイ」は基本的には蔑称であるため、当然「コンマイ呼び」を快く思わない人も多く存在します。よってあまり乱用はしないようにすべきでしょう。
自身がプレイしているゲームで重大なバグや不具合、理不尽な仕様に遭遇し、翻弄され、イライラや怒りが頂点に達して初めて、「おのれコンマイ」などとネタ的に用いるのがベターです。
用法に注意しつつ、楽しくゲームをプレイしながら、適度に「コンマイ」を使用していきましょう。