「でっぱつ」とは
「でっぱつ」には、次のような意味があります。
- 出発の意味。「行ってきます」という挨拶の代わり。
- [房州弁]けっこう大きいの意味。
「出発・行ってきます」
SNSなどで「でっぱつ」を検索すると、バイク乗りの人が「出発」や「行ってきます」の意味で使っていることが多いようです。しかし、出張や旅行、犬の散歩などに出掛ける際の挨拶として用いているケースも散見されます。
「出発」の意味で「でっぱつ」が使われるようになった由来にはさまざまです。おもなものには、英語で出発を意味する'depature'を捩った(もじった)という説、ヤンキー用語だったという説などがあります。
語源かどうかは不明ですが、暴走族を題材にした漫画作品『疾風伝説 特攻の拓(かぜでんせつぶっこみのたく)』(原作:佐木飛朗斗/作画:所十三)に「出発(デッパツ)すっぞ!」というセリフが出てきます。
「けっこう大きい」
房州弁とは、千葉県の南部で用いられている方言です。「~べ」や「~ぺ」が付くことはわりと知られていますが、この地方独特の単語も沢山あります。
そのひとつが「でっぱつ」で、「けっこう大きい・より大きい」という意味です。「てっぱつ」と発音、表記されることもあります。これよりも大きいことを表す言葉は「はれっぱつ」「すてれっぱつ」です。
「でっぱつ」の使い方
1.「出発」
(A)
安全運転で、でっぱつ!
(B)
犬にカッパを着せてでっぱつ!
2.「けっこう大きい」
(C)
でっぱつなケーキだでまっとけぇよ(けっこう大きなケーキだからもっと食べなよ)
(D)
こんなんでっぱつなあおなじみんなっちったーおー(こんなに大きな青あざになってしまったよ)
「でっぱな」とは
「でっぱつ」と音が似ている言葉に「でっぱな」があります。「出端(でばな)」が音便変化した言葉ですから、漢字表記は「出っ端」です。
意味も「出端(でばな)」と同じで、①「出発(しようと)した途端に」、②「物事のやり始め・やり始めの勢いのある時期」です。ただし、「出端」は「出鼻」と表記することもあります。