「エロメンコ」とは?
「エロメンコ」とは、Cygames(サイゲームス)より配信されているゲームアプリ、『Shadowverse(シャドウバース、以下「シャドバ」)』の俗称・蔑称です。
そのゲーム性が、「まるでエロい(エッチな)絵柄を使ったメンコのようである」ことから、インターネット上の掲示板やSNSなどで「エロメンコ」という呼び名が定着したと考えられます。
ただし、「シャドバ」はオンラインアプリとして定期的なアップデートが繰り返されており、それに応じてゲーム性も変化していく傾向があります。2020年12月現在では、「シャドバ」を指して「エロメンコ」と呼ぶのは、やや古いイメージがあります。
「シャドバ」が「エロメンコ」と呼ばれるのはなぜ?
「シャドバ」について
まず「シャドバ」とは、DCG(デジタルカードゲーム)アプリです。オリジナルキャラクターはもちろん、同メーカーの『神撃のバハムート』などのキャラクターがカードとして収録され、対戦を始めとしたさまざまなコンテンツを楽しむことができます。
カードに使われているキャラクターデザインはみな美麗であり、洗練されたUIや美しいグラフィック、充実したカードボイスなどでも「シャドバ」は注目を集め、多くのユーザーを獲得しました。
また、女性カードの中には(天使や妖精なども含め)露出度が高いものや、「美しい」「かわいい」「萌える」印象を与えるキャラクターも多く存在していました。
「バハムート」降臨
「シャドバ」は、「戦略性」をウリにしているだけあって、カードゲームとしてのバランスも全体的に悪くありませんでした。しかし、第三弾カードパック「バハムート降臨」にて、少し風向きが変わります。
同カードパックの看板として登場したカード「バハムート」は、下記のように非常に強い性能を持っていました。
- 手札から出したとき、盤面にある敵味方すべてのカードを破壊して降り立つ。(妨害不能)
- 自身のステータス(スタッツ)は攻撃力13/体力13と、頭一つ以上抜きんでた高さ。
つまり、一枚出せばそれまでの盤面を完全否定し、13/13という高スタッツのキャラクターのみを場に残すことができたのです。条件次第では相手リーダーを攻撃できないというデメリットもありましたが、条件が緩く、実質的にあってないようなものでした。
「バハムート」環境→「エロメンコ」
上記のように、「バハムート」を出せば、場がすべてひっくり返ることになります。ウリにしていたはずの戦略性は皆無で、無造作なバハムートの投げ合いになったり、バハムートさえ投げれば勝ちといったシーンが頻発したりしました。
この様子を、カード一枚を場に叩きつけ、その勢いで他のカードをひっくり返す「メンコ遊び」にたとえて「メンコゲー」「メンコバース」などと呼ばれるようになりました。
さらに、「シャドバ」の特徴といえば美麗カードでしたから、「エロい女の子のカードを投げ合って、最後はバハムートでメンコするだけのゲーム」という強烈な皮肉をこめ、「エロメンコ」という蔑称が成立したのです。
「エロメンコ」その後
その後、強すぎた「バハムート」はナーフ(弱体化)され、ゲーム環境やゲームルールの変化とともにデッキに入らなくなったり、対抗策が出来たり、更なる壊れカード(強すぎるカード)が出現したりなどして、徐々に存在感を失っていきました。
美麗なカードが追加され続けているのはリリース以降変わりませんが、戦略性を否定し、「メンコ」と呼べるほど一枚ですべてをひっくり返すカードは登場しておらず、「エロメンコ」という呼び名は、やや懐古的なイメージも伴うようです。
「エロメンコ」の使い方
「エロメンコ」は「シャドバ」の皮肉的な呼び方ですが、「そもそもシャドバはそういうゲームだから」という愛嬌を込めて呼ばれることもあり、一概に蔑称というわけではありません。
「バハムート」が支配する環境は過去のものであり、その環境ですら完全に戦略性がなかったわけではありません。「シャドバ」=「エロメンコ」というより、「シャドバ」にはそのような側面もある、くらいに捉えておいたほうが適切です。
例文
- 最近のシャドウバースは、戦略性もかなり求められる。もうエロメンコだなんて言わせない。
- デッキトップから引いてきた女の子のカードですべて解決か。さすがエロメンコ。
- 「エロメンコ」って言われてたバハムート環境も、振り返ってみれば楽しかった。