「久闊」とは?意味や使い方をご紹介

「久闊」という言葉、見聞きされたことはあるでしょうか?使用される場面は、「久闊を叙する」という文語的な表現に限定される、と言っても問題ないくらいに日常会話では登場しない言葉です。今回は、「久闊」という言葉の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「久闊」とは?
  2. 「久闊」の字義
  3. 「久闊」の使い方
  4. 「久闊」の類語

「久闊」とは?

「久闊」は、「きゅうかつ」と読みます。「久しく会わないこと」「長い間便りをしないこと」を表す言葉です。

「久闊」の字義

「久」の音読みは「きゅう」「」、訓読みは「ひさ(しい)」です。「永久」「久遠」などの熟語に用いられるように、「長い時間」を表す漢字です。

「闊」の音読みは「かつ」、訓読みは「ひろ(い)」「うと(い)」です。大きく分けて、以下の2つの意味を持ちます。

  1. 面積が広い心が広いという、物心両面での「広さ」を表す。
  2. うとい間があいている。まわりくどい。

1の意味では「闊達」、2の意味では「迂闊」という熟語を思い浮かべればイメージがしやすいでしょう。

「久闊」での意味は、2の「間があいている」であると考えるのが一般的です。「久闊」で「長い間が空いている」「久しく疎い(疎遠でいる)」という意味ですね。

「久闊」の使い方

「久闊」は、使い方がかなり限定される言葉です。「久闊を詫びる」「久闊を叙する」という2つの言い回し以外では、ほぼ見かけないと言っても過言ではありません。

これらの言い回しには、「長い間連絡を取らなかったことを詫びる」という共通した意味があります。簡単に言えば、「ご無沙汰しております」と挨拶をする、という意味ですね。

「久闊を叙する」には、それに加えて「久々にあった友人と友情を温める」という意味があります。

例文

  • 大学卒業以来連絡を取っていなかった叔父に、久闊を詫びた。
  • 高校時代の友人と、互いに久闊を叙する機会に恵まれた。

「久闊」の類語

「久闊」の類語としては、「無沙汰(ぶさた)」が挙げられます。稀に「不沙汰」と表記されることもあり、以下のような意味を持つ言葉です。

  1. 長い間訪問や音信をしないこと。無音(ぶいん)
  2. 処置、指図などをしないこと。
  3. 注意をおこたり、不用意になること。
  4. 関心を持たないこと、事情に疎いこと。
  5. なおざりにすること。ほうっておくこと。

現在では、1の意味で用いられることがほとんどです。そして、この1の意味において「無沙汰」は「久闊」の類語たりえます。


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