「課す」とは?意味や使い方をご紹介

「課す」という言葉は税金や仕事に関連して使われる堅い表現の言葉です。何事かを強制されるような感じがして、きつい印象があるかもしれません。「課す」の意味や使い方について例文を交えて紹介します。間違えやすい「科す」との違いについても説明します。

目次

  1. 「課す」の意味
  2. 「課す」の使い方
  3. 「課す」と「科す」の違い

「課す」の意味

「課す」(かす)は、五段活用の動詞で、サ行変格活用の他動詞「課する」(かする)から変化した語です。意味は、人に対して一方的に引き受けさせて義務を負わせること強制的にそれぞれに割り当て責任を持たせることです。

「課す」の使い方

日本には、他人に迷惑をかけずに社会のルールを守るという文化があります。国民性から考えて制度上守らなければならない約束事や、業務などを引き受けてやり遂げると約束したことに対する責任や義務などが生じた場合に「課す」という言葉を使います。

納税

国民の三大義務の一つに「納税(税金を納める)」の義務があります。国や地方自治体などの公共団体が義務として国民に納税させることに「課す」という言葉を使っています。

【例文】

  • 消費税は、買い物をしたときに消費者が負担しているが、納税義務者は事業者であり、売上げに対して課す間接税だ。
  • 一定の所得のある人に所得税を課す。

しなければいけない仕事や業務

期限の有る無しに関わらず割り振られた業務や仕事があり、やり遂げる義務がある場合があります。それらのしなければいけない業務などで、担当する責任や義務が発生する場合に「課す」が使えます。

社会人の場合は仕事がありますし、地域の活動や子供のPTAなどの役につくこともあるでしょう。学生の場合は、宿題などが挙げられます。

【例文】

  • 夏休みには先生が多くの宿題を課すので、子供も親も大変だ。
  • 重大な役目を課されてプレッシャーが掛かっている。

「課す」と「科す」の違い

「課す」と似た言葉に「科す」があります。「科す」も「科する」が変化した語で、読み方も同じ「かす」です。使い分けの仕方がわからないという方もいるようですね。「科す」は罪を犯した人に刑罰を負わせるという意味で使われます。

【例文】

  • 脱税をして実刑を科された。
  • 悪質な違反を重ねた人に罰金を科す。

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