「不断の努力」の意味
「不断の努力」とは、途切れることなく続けている努力を表す言葉です。思い付きで行うような、ちょっとした頑張りを表すのには用いられません。
たとえば、あなたがダイエットを始めたとしましょう。このとき、1日だけ運動したり食べるものを減らしたりしたとしても、「不断の努力」とは言いません。その節制を、場合によっては何年間も続けてこそ、「不断の努力」という言葉が似合うのです。
並大抵ではない覚悟と根気をもって継続される努力、「不断の努力」という言葉にはそれくらい強い意味が含まれています。
そもそも「不断」とは?
「不断」という熟語には、大きく分けて二通りの意味があります。これは「断」の意味をどうとるかによるものです。
「断」を「断絶」の意味でとれば、「不断」は絶えることのないという意味になります。「不断の努力」で用いられているのは、こちらの方です。
一方、「断」を「決断」の意味でとれば、「不断」は決められないという意味になります。こちらの意味での使い方としては、「優柔不断」の四字熟語が有名ですね。
「不断の努力」を用いた例文
- 今日一日だけ目一杯頑張るのではなく、不断の努力こそが大切なのだと言ったはずです。
- あなたが全勝優勝という栄誉を得られたのも、不断の努力があってこそでしょう。
- 大リーグで活躍するには、持ち前の才能と不断の努力の両方が必要だと確信している。
「不断の努力」の類義語とは?
「不断の努力」と似かよった意味の言葉にはどのようなものがあるのでしょうか。ここでは、代表的なものを2つ挙げておきます。
「たゆまぬ努力」
「たゆまぬ努力」という表現も、途絶えることのない努力という意味を表します。ここに出てくる「たゆまぬ」は「弛まぬ」とも書き、絶え間ない、着実なという意味の言葉です。
「弛(たゆ)む」には、張っていたものがゆるむという意味合いがあります。したがって、「たゆまぬ」はピンと一直線に張りつめている様子を表しているのです。
「日々の精進」
「日々の精進(しょうじん)」もまた、「不断の努力」と似た意味合いを持つ表現です。「日々」は毎日のことを表しているとして、「精進」とはいったいどういう意味なのでしょうか。
「精進」は、そのことだけに精神を集中して励むことを意味します。元々は、仏教のことばで仏道修行に励むことを意味していました。つまり、「日々の精進」とは毎日欠かすことなく励むことを意味する言葉なのです。
「不断の努力」を英語で表すと?
「不断の努力」を英語で表現したものには、次のようなものが挙げられます。
- a tireless effort
- sustained effort
- ceaseless effort
これらの表現に含まれる「effort」という単語には、「努力」という意味が含まれます。その他の「tireless」「sustained」「ceaseless」は、いずれも「絶え間ない」「持続的な」「終わりのない」という意味の形容詞です。
「不断の努力」を含む英文の例
- They made a tireless effort to lead a project to a successful conclusion.(彼らは、計画を成功に導くため不断の努力をした。)
- We'll devote sustained effort toward a goal.(我々は、目標に向かって不断の努力を捧げるつもりだ。)