「曲解」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「ほめたつもりの言葉を曲解された」などのフレーズで耳にする機会も多い「曲解」。ところが、あらためてその意味を問われると、困惑してしまうという人も少なくないでしょう。そこで、今回は「曲解」の意味や使い方を類義語も含めて解説していきます。

目次

  1. 「曲解」の意味とは?
  2. 「曲解」を用いた例文
  3. 「曲解」の関連語とは?
  4. 「曲解」を英語で表現すると?

「曲解」の意味とは?

曲解(きょっかい)」は、相手の言動の意図するところを素直に受け入れず、わざと異なる解釈をすることを意味します。ここでポイントとなるのが、「わざと」という部分です。

「誤解」のように、相手の意図を取り違えてしまったのではなく、明確な悪意が存在しています。したがって、この言葉を使用するときには細心の注意が必要です。さもないと、言われた相手の感情を害してしまうおそれがあります。

例えば、「申し訳ありません。私が誤解していました」と言うところを、「申し訳ありません。私が曲解していました」と言うと、相手の真意をわざと間違えて解釈したことになり、当然、このようなことを言われた相手は怒ってしまうことでしょう。

「曲」の意味とは?

」という漢字には、「(物理的に)曲げる」「(音楽の)(ふし)」をはじめ、さまざまな意味があります。

その中で「曲解」の「曲」が表しているのは、「(抽象的に)ねじ曲げる、ゆがめる、こじつける」という意味で、相手の言動を素直にとらえずに、その真意をねじ曲げてとらえている様子がうかがえます。

「解」の意味とは?

一方の「」も、「ほどく」「ときはなす」「解釈する」などのさまざまな意味を持った多義語です。その中で、「曲解」の「解」は、「解釈する」という意味で用いられています。

「曲解」を用いた例文

  • こちらが善意で行っていることの意図を一から十まで曲解されたのでは、我々の立場がないというものだ。
  • あなたは単に誤解しただけというが、第三者の目から見ればそれは曲解したと表現されるべきだろう。
  • あえて曲解したからには、きっと何か良い考えがあってのものだと拝察しますが、実際のところはどうなのでしょうか。

いずれの例文においても、「曲解」を「わざと間違えて解釈する」に置き換えてみるとその意味がよく分かります。特に三つめの例文にある「あえて」という副詞との相性は抜群です。

「曲解」の関連語とは?

  • 誤解(ごかい)…事実や言葉を誤って理解すること
  • 誤読(ごどく)…間違って読むこと
  • 誤認(ごにん)…ほかの事物と間違えて認識すること
  • 誤謬(ごびゅう)…間違えること。間違い。
  • 歪曲(わいきょく)…事実を偽って伝えること
  • 曲筆(きょくひつ)…事実を曲げて書くこと

「曲解」との比較

上記の「誤解」「誤読」「誤認」「誤謬」は、いわゆる類義語と呼ばれるものです。ただし、曲解とは異なって、「故意に」「わざと」という意味合いは含まれません。あくまでも、結果として間違えてしまったという点を押さえておきましょう。

また、「歪曲」と「曲筆」は、「悪意を持って行っている」点で曲解と同じです。ただし、曲解がインプットであるのに対して、これらはアウトプットである点に注意しましょう。

このように、「」が含まれる言葉は、「結果として間違えてしまうこと」を表しています。それに対して、「」が含まれるものは、「意図的に間違えている」という点で注意が必要です。

「曲解」を英語で表現すると?

英語で「曲解」を表現する単語には、「torture」「pervert」「distort」などがあります。ただし、「torture」には「拷問」、「pervert」には「変態的行為」という意味もありますから、使うときは注意が必要です。

【例文】

  • Your comment could be tortured.(あなたのコメントは曲解されてしまうかもしれない。)
  • Some of them will pervert your good intentions.(彼らの中には、あなたの善意を曲解する人もいることでしょう。)
  • You have distorted what he said.(あなたは、彼が言ったことを曲解している。)


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