「チェケラ」とは?
「チェケラ」は英語からの借用語
日本語で使われている「チェケラ」は、英語の"check it out"の読みをカタカナで書いた言葉です。
"check it out"というフレーズが英語のラッ プ音楽の歌詞中によく出てくるのを、ラッパーやDJが「チェケラ」というスラングとして取り入れられたのが始まりです。
「チェケラ」の意味
英語"check it out"の直訳では「それを確認しなさい」の意味であり、日本語の「チェケラ」と言った場合でも「確認して」という注意喚起の意味が基本です。
ただし、単純な注意喚起に留まらず、「見てみて、すごいよ」と何かを誇示するニュアンスが含まれる場合もあり、またはほとんど意味を失ってラップ音楽などの拍子合わせのために「チェケラ」が挿入されることもあります。
「チェケラ」の使い方
「チェケラ」は現在でも、"YO"などと同様に、主にラップ音楽の拍子合わせのためのフレーズとして使われています。特に深い意味はなく「これ見てみて」「聞いて」、あるいは間投詞的に「これすごいよ」といったニュアンスす。
「チェケラ」が一般にも流行していた頃には、以下のように日常会話でも「確認して」の意味で使われる例もありましたが、現在ではあまり一般的ではありません。
- これが新しいホームページのアドレス。チェケラ。
- 新年会向けにお会計方法を一新しました。幹事さん、チェケラ!
"check it out"がなぜ「チェケラ」?
"check it out"が「チェック・イット・アウト」ではなく「チェケラ」とされるのは、英語での実際の読みを反映しているからです。
元の文に存在しないラ行音が現れている理由は、「母音に挟まれたt/dは弾音化する」というアメリカ英語の特徴により、"it"の"t"が弾音の"r"(日本語のラ行子音)となり、"out"と連続して発音されているためです。
【弾音化の例】
- butter「バター」(「バラー」に聞こえる)
- water「水」(「ワラー」に聞こえる)
そして、英語では単語の最後の子音は明確に発音しない場合があり、弾音化と合わせて"check it out"があたかも"chek-ir-au"のように聞こえるため、「チェケラ」と転写されたのではないかと考えらます。
「チェキ」と「チェケラッチョ」
「チェケラ」と同じような文脈で使われるスラングに、「チェキ」や「チェケラッチョ」があります。どちらも英語の"check"を含んでいます。
- check it 「チェキ」:ちょっと確認して、一見の価値あり
- check it out 「チェケラ」:確認して、凄いだろ、見て/聞いて
- check it out. YO! 「チェケラッチョ」:確認して、凄いだろ、見て/聞いて
意味は3つともほとんど変わりませんが、"check it"が一瞬チラッと確認するだけでも良いのに対し、"check it out"はある程度詳しく調べる意味合いがあります。
また、"YO!"が後に続いた場合、"~ out. YO!"のように"t"と"YO"がリエゾン(音の融合)をおこし、「チェック・イット・オウト。ヨー!」とはならずに「チェケラッチョ」と聞こえます。