「どんな判断だ」とは？意味や使い方をご紹介

「どんな判断だ」とは、あまりにもばかげている、あり得ない、考えられないといった出来事に対して、「いったいどんな判断をした結果、そうなったんだ？」という意味で使われる言葉です。

詳しくは後述しますが、「どんな判断だ」は一般的な国語表現というより、ある有名人が印象深い使い方をしたことで広まった一種のスラングとして知られています。

ほぼ文字通りの意味を表すスラングではありますが、元ネタを踏まえて使う方が大半ですので、使う際には由来も踏まえて使うとよいでしょう。

「どんな判断だ」というスラングは、2010年放送のテレビ東京『カンブリア宮殿』番組内で、稲船敬二氏（株式会社カプコン・元常務取締役）が「どんな判断だ」と発言したことが由来です。

ある予算会議で22億円という巨額な開発費を希望する意見が上がった際、稲船氏が非常に否定的なニュアンスで発したのが「どんな判断だ」というセリフでした。

相手の判断力を問うような言葉遣いを印象的に受け止めた視聴者が多くいたらしく、番組放送後、インターネット上の掲示板などに「どんな判断だ」というフレーズが書き込まれるようになり、ゲーム愛好家を中心に人気のスラングとして広まっていきました。

「どんな判断だ」は、先にご紹介した由来を踏まえ、「ありえない」と言いたくなるような物事に対して、その物事の当事者の判断力（ひいては理性、思考、能力など）を問いただす意図で使います。

基本的に「良い判断」について使われることはなく、もっぱら非難のニュアンスが込められた言葉ですので、安易な使用にはご注意ください。ただし、気の知れた人間同士であれば、笑いを誘う一種の揶揄（やゆ）のように使うこともできます。

また、スラングとしての性格が強めであるため、ビジネスなどのオフィシャルな場では使わないほうがよいでしょう。

先述したテレビ番組内で稲船氏が、「どんな判断だ」と合わせて「金をドブに捨てる気か」と発言していたことを受け、ネット上では二つのフレーズを省略して組み合わせた「どん判金ドブ」というフレーズも注目を集めました。

使い方は「どんな判断だ」と似ていますが、こちらはお金の使い方にまつわる判断に限って用いられます。