「嬉々」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは、「嬉々(きき)」という言葉を使うことがあるでしょうか。主に「嬉々として」という言い方で用いられ、「喜々」とほぼ同じ意味を持ちます。今回は、「嬉々」の意味や使い方について、類似表現や関連語、英語表現を交えてご紹介します。

目次

  1. 「嬉々」とは
  2. 「嬉々」の使い方
  3. 「嬉々」の類似表現や関連語
  4. 「嬉々」の反対表現
  5. 「嬉々」の英語表現

「嬉々」とは

「嬉々」とは、嬉しそうな様子大喜びなさまたいそう喜んでことに当たる様子です。言葉を重ねて語調を整え、「嬉」の意味を強めています。多くの場合、「嬉々として」と副詞的に用いられます。

しかし、一般的には「嬉々」や「嬉嬉」ではなく、同じ読み方でほぼ同義の「喜々」や「喜喜」と表記されるケースが多いでしょう。これは、「嬉」という字が常用漢字ではないためです。

「嬉しい」など、馴染みの深い言葉もありますから、「嬉」が常用漢字ではないことに対して、意外に感じる方が多いかもしれませんね。

「嬉々」の使い方

「嬉々」は、上述したように「嬉々として」と副詞的に使うことが一般的です。喜びを表す言葉ですから、嬉々として「何かの動作をする」といったニュアンスで用いるのが適しているでしょう。

ですが、「嬉々として喜ぶ」とすると、意味を重ねてしまうことになりますので注意が必要です。

また、「嬉々として」は人が喜んでいる様子を表現するもので、自分の感情を表すために使うのは相応しくありませんので、こちらも留意しましょう。

例文

  • テストが終わるやいなや、子どもたちは嬉々として外に遊びに出かけた。
  • 彼は間もなくお気に入りの本と道具を手に、嬉々として戻って来た。
  • 電話口の彼女の声は平静を装っているが、隠しきれない嬉々とした響きを感じる。

「嬉々」の類似表現や関連語

類似表現

喜びの感情を表す「嬉々」の類似表現には、「弾む気持ち」、「上機嫌」、「舞い上がった」、「浮かれ気分」などが挙げられます。ニュアンスは少しずつ異なりますが、どれも明るくポジティブな印象を受けますね。

より日常的で身近な表現では、「ハッピー」や「ウキウキ」なども当てはまります。場面や状況にフィットした言葉を選び、使い分けるとよいでしょう。

関連語

喜色満面」とは、喜びの気持ちが、顔全体にあふれ出ている様子喜びが心の中に隠しきれず、顔中に満ちあふれていることを指します。「嬉々」が体全体で気持ちを表しているのに対して、「喜色満面」は顔の表情で喜びを表現しています。

狂喜乱舞」とは、非常に喜んで興奮し、羽目を外して舞うことの意です。舞い踊るほどの喜びですから、「嬉々」よりもさらに大きな喜びや、激しい動きをしている様子が想像できますね。

「嬉々」の反対表現

「嬉々」と反対の意味は、さまざまな解釈ができますが、「落ち込んだ」様子や「仕方がなく」といったニュアンスで使う表現をご紹介します。

悄然(しょうぜん)」:元気がなく、しょげている様子。憂いに沈むさま。
例:妻の亡き後、彼は悄然として過ごしていたが、やがて少しずつかつての快活さを取り戻した。

渋々」:不本意ながら仕方なく、気が進まないまま行動する様子。
例:渋々といった様子を隠そうともせず、彼らは物を動かし始めた。

嫌々」:そうしたくはないと思いながら止むを得ず、不本意ながら、心ならず。
例:何度も誘われた結果、嫌々ながら出かけて行った。

「嬉々」の英語表現

「嬉々」の英語表現は、喜びや楽しさを表す「joyful」、「glad」などが挙げられます。

A flood of brilliant, joyful light poured from her face.
(訳:喜びに満ちた幸せな輝きが彼女の顔に溢れた。)

I am so glad to hear that.
(訳:それが聞けてとても嬉しい。)

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