「よもや」とは?
「よもや」には、以下の二つの意味があります。
- (打消しの語をともなって)まさか、いくらなんでも。
- きっと、たぶん。
「まさか、いくらなんでも」という意味の「よも」に、強調の間投詞「~や」をつけた副詞であり、「それは万が一にもありえないだろうが…」というニュアンスを強めた言葉です。
なお、「よもやま(四方山)話」(意味:世間話)の「よもや」とは何の関係もありませんのでご注意ください。
「よもや」の使い方①「まさか・いくらなんでも」
「よもや」は、基本的には「よもや~ない(打消し)」という形で、「まさか(いくらなんでも)~ない」という気持ちを表すために使います。
また、後ろに「~だろう」(推量)をつけて物事を「予想」したり、他人に対して「~だろうな?」と疑問形にすることで、「念押し」や「確認」の意図でも使うことができます。
「よもや~ない」は、確率で言うと「ほぼ0%」といってよい、ほぼ可能性がない事象に対して使いますので、予想にせよ念押しにせよ、かなり確度の高い気持ちを表すために使います。
例文
- 夜更けにあれほどの物音を聞いて、よもや、眼が覚めなかったということはないでしょう。
- 「よもや、そんなことは起こりえまい」と言っていた彼も、現実を目の当たりにして意見を変えた。
「よもや」の使い方②「きっと・たぶん」
「よもや」のもう一方の意味、「きっと、たぶん」は、今日ではほとんど見かけることがなく、使われているのは古典の中などに限られています。
かなり確実性が高いであろうという気持ちを表すために使うことを覚えておきましょう。
例文
- 彼は、よもや帰りましたでしょう。