「素案」とは?意味や使い方をご紹介

ビジネスを進める上で欠かせないのが、行動計画や企画案などの作成です。それらの案が正式に採用されるまでには、さまざまなプロセスを経ていく必要があり、「素案」はその入り口付近に位置する段階の案といえます。ここでは「素案」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「素案」の意味
  2. 「素案」の使い方
  3. 「素」と「案」の字義
  4. 「素案」の類語

「素案」の意味

素案(そあん)」とは、「ごく大まかな案」「原案より前の、大もとになる考え」を指す言葉です。「提案」や「原案」といった言葉に比べると、「素案」はそこまで一般的に使われているわけではありません。

ですが、特定のビジネス分野や会社によっては、この言葉をよく用いているケースもあります。意味や使い方を把握しておくと、いざという時に役に立つかもしれません。

「素案」の使い方

「素案」は、「案」として提示する前の、ざっくりとまとめたレベルの段階と言えます。ほぼ完成に近いような案には使えないので気をつけましょう。

また、業界や会社によって若干の違いはありますが、「案」は「素案」⇒「草案(ドラフト)」⇒「原案」⇒「最終案」といった流れでブラッシュアップされていきます。このイメージが頭の中にあれば、適切に使用することができるでしょう。

「素案」の例文・使用例

  • 次回のプレゼンで使う資料の素案を、本日の15:00までに作っておく必要がある。
  • 彼が打ち合わせで話してくれた今度の企画は、まだ素案レベルではあるものの、かなりの将来性を感じた。
  • 彼が提示してくれた素案をたたき台に、さらに企画の細部を煮詰めていこう。

「素」と「案」の字義

「素」の字義

素(そ)」という字にはたくさんの意味がありますが、代表的なものは以下のとおりです。

  1. 物事を成り立たせるもと。根本になるもの。
  2. もとからの。ふだんの。
  3. 簡単な。
  4. 地のままで何もつけていない。

「素材」や「素行」といった表現に代表されるように、「手を加えていない」「ありのままの」というニュアンスを持つ字です。このようなイメージから「簡単な」といった意味も派生していったのでしょう。

「案」の字義

」という字には、以下のような意味があります。

  1. 考え。計画。
  2. 予想。水量。
  3. 文書の下書き。草案。
  4. 物を載せる台。机。

「提案」や今回の「素案」のように、「計画」や「考え」、文章の「下書き」といったニュアンスを持っています。

「素案」の類語

草案

草案(そうあん)」とは、「文章、とくに規約や法律などの下書き」や「原案」などを指す言葉です。あくまで「文章」に対して使う点が他の「~案」とは異なる特色と言えるでしょう。

イメージとしては、「素案」をさらに進めて文章化した状態といったところです。「草案を練る」という使い方をすることが多いです。

【使用例】

  • 計画の草案がまとまったので、皆に確認してもらいたい。
  • 徹夜で草案を練った結果、なんとか形になるものが出来た。

原案

原案(げんあん)」とは、「もとになる案。とくに、会議などに提出された最初の案」といった意味を持つ言葉です。

イメージとしては、「素案」⇒「草案」と進め、ようやく会議に提出できるレベルとなった「最初の案」「最初のバージョン」といったところです。この「原案」をさらに修正していくことによって、「最終案」が完成します。

【使用例】

  • プロジェクトチームから提出された原案をチェックし、不足している観点を追加していく。

ドラフト

ドラフト」は英語の「draft」に由来する表現で、以下のような意味があります。

  1. 人を選抜すること。
  2. 下書き。草案。
  3. 洋裁で、壁紙の輪郭を描いた下図

上の1の意味で用いられている言葉で有名なのが、プロ野球において新人選手獲得のために開催される「ドラフト会議」です。

ビジネスの現場では、2の「下書き・草案」という意味で用いられることが多く、「ドラフトを作成する」「ドラフトを提出する」といった表現が用いられています。

【使用例】
  • 来週のレビュー会に向けて、ざっくりでいいからドラフト作っておいてね。


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